57歳から始めるレンタルカートの世界

唄う物書きアマミヤユキト57歳で人生初のレンタルカートデビュー。

2020 SL神戸シリーズ 第4戦 SSオープン 決勝

2020年08月12日 | 2020年レース
8月9日の日曜日に行われた、SLカートミーティング神戸シリーズ第4戦のレポート、その2回目です。
いつもお世話になっている、中村さんファミリーのパドックへ、ご挨拶です。

中央の青い服の方から
「いつもお世話になっています」
と声をかけていただきました。
中村海斗くんのおばあちゃんです。両側には、海斗くんパパとママ。

「いえいえ、お世話になってるのはボクの方です。海斗くんに最終コーナーの走り方、教えてもらったんです。海斗くんはボクのお師匠さん、なんですよ」

「レースには出られますの?」とおばあちゃん。

「出たいんですけどね。あと15Kgほど、体重落としてからですね」

これには、おばあちゃんも海斗くんも笑ってくれました。
和やかな雰囲気になって、よかったなぁ~。

海斗くんのおばあちゃんは、以前からパドックでお見かけしていましたが、ご挨拶したのは今日が初めてでした。
随分お若く見えました。
おじいちゃん、おばあちゃん、息子さん、娘さんご夫婦、そしてお孫さん。
ご家族みんなで楽しめる、応援できるのがカートレース の良さですね。
海斗くんの乗るマシンはこちら。

シャシーはトニーカートです。ゼッケンは44番。エンジンはYAMAHA KT100空冷2サイクル単気筒100cc のワンメイク。タイヤもブリヂストンのワンメイク。
この『SSクラス』は小学6年生から一般成人までが参加できる、最も激戦のクラスです。
この日は暑かったですね。神戸の最高気温、32,3℃

今日の海斗くんは、タイムトライアル2位、
予選ヒートでは、S字の入口で後続車の接触に巻き込まれて4位。
決勝グリッドは4番手、アウト側からのスタートになります。

SSクラスの前に、ひとつ下のクラス、カデットクラスの決勝があります。
同じチームの横山輝翔(あきと)くんの走りを、中村さん親子が見守っています。


カデットクラスの横山あきとくん、6位入賞を見届けて、さあ次は海斗くんの出番。

ヘルメットを被り、いざ決勝のグリッドへ……。
と思いきや、突然、スマホをいじり始める海斗くん。

ヘルメットかぶったままですやん、ええんかいな?
さあ、今度こそ、いざ出陣。


海斗くんを送り出す、おばあちゃん。うん、いい光景だなぁ~。
決勝の模様は動画をご覧くださいませ。
2020 SL神戸シリーズ 第4戦 SSオープン 決勝


今回のレースでは、女子レーサー、佐藤こころちゃんの走りが圧巻でした。
車検場に戻ってきた、こころちゃん。


ピンクのシャツが、こころちゃんパパですよ。
うれしい2位ですね。
それもそのはず、
タイムトライアルでは、強敵、中村海斗くんを『1,000分の23』秒差で抑えて『1位』
決勝レースでは、『ファーステスト・ラップ』 45.271-を記録。
誰よりも速く走っての2位、表彰台。
鮮やかなカラーリング、EXPRITのシャシーが誇らしげに見えますね。
こちらは、レース終了直後の中村海斗くんの表情。う~ん、微妙ですね。

海斗くんパパは、
『クヤしぃ~!、やられたぁ~!』

佐藤さんパパを荒っぽく祝福!!
仲のいいお二人の関係が伺える一コマですね。同じ『チームナガオ』でレースを戦ってきた戦友です。

全てのレースが終了、夕方の表彰式です。
海斗くんも、記念撮影でニッコリ。気持ちの切り替えが早くできるのは、優れたレーサーの資質です。

優勝した松本琉輝斗くん、2位の佐藤こころちゃん。
共に、昨シーズンは、全日本 ジュニアカート選手権カデットクラスを戦っています。

松本くんはなんと、シリーズチャンピオン。佐藤さんは年間ランキング、全国5位の選手。
共に『チームナガオ』に所属。
二人とも、今年SSに上がってきたばかりですが、カデットよりひとまわり大きい、成人用のマシンを、上手く乗りこなしていますね。
SL神戸シリーズも、折り返しです。海斗くん、次のレースも頑張ってね!



写真および本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへにほんブログ村

2020 SL神戸シリーズ 第4戦 FS-125 決勝

2020年08月10日 | 2020年レース
8月9日の日曜日に行われた、SLカートミーティング神戸シリーズ第4戦をレポートして行きましょう。
ボクはこの日、午前11時ごろにサーキットに到着。すると、いきなり、安藤哉翔(かなと)くんを発見。

安藤さんパパもご一緒で、久しぶりの再会でした。彼は今16歳、高校一年生です。

『とうとう、X30 (エンジンのこと。エックスさんまる、と呼ばれてます)まで、きたんですね!!』

これについては、後ほど詳しく解説していきましょう。
ボクはもう、うれしくって、感激して、ハグしたいぐらいだったのですが、そこはwithコロナのエチケット。
グータッチで、再会を祝い、かなと君は、すぐさま予選ヒートへ。


今回のSLレースは、間近に迫った、神戸スポーツサーキットでの『全日本選手権』の前哨戦。
そこで、特別に全日本の上級カテゴリーである『FS-125』クラスが開催されました。
ちなみに、FSとは『フォーミュラー・スーパー』の略です。
かなとくんは今、全日本FS-125クラスで戦っているのです。
全日本自動車連盟『JAF』のステッカーがまぶしいぞ!!

タイヤはブリヂストンのワンメイク。シャシーは自由に選べます。
かなとくんはコスミックのシャシーを選択。
エンジンは、イタリア製、水冷2サイクル125cc単気筒エンジン『イアメパリラ X30』

 出力はおおよそ30馬力と言われています。
以前このブログでご紹介した『パワー・ウェイトレシオ』で推し測ると、
あのNISSAN『 GT-R』 を上回る性能なのです。しかも強烈なハイグリップタイヤ。
かなとくんに聞いたところ、FS-125のマシンは、

『もう、エグいほどの横G』

なのだそうです。まさに『スーパーなマシン』なのですね。

車体には日の丸と、かなとくんのイニシャルが記されています。
なんか、じ~んとくるものがあるなぁ~。

なぜ、ボクが、こんなに嬉しく、感慨深かったのか?
それは安藤かなとくんが『レンタルカート 』出身だからです。
******
彼はレンタルのスプリントレースや、安藤パパと組んで、耐久レースにも出場。

表彰台、常連組でした。
(練習結果を見るかなとくん)

その彼が、ヤマハのKT100エンジンを積んだジュニアカートに出場。
そして、今や、全日本選手権の上級カテゴリーである、FS-125クラスに参戦するまでになりました。
『レンタルで速いドライバーは、上のクラスでも速い!!』
ということを証明したのです。
レンタルカートは、自分専用にセッティングされた車ではありません。


ハンドルが遠い、アクセルペダルも遠い。ブレーキのタッチはどこで効いているのかわからない。
その上、クソ重い車体(レーシングカートの2倍近くあります)に非力なエンジン。

(ベタ踏みしても、4,000回転じゃぁ~!!😂😂)
耐久力はあるけれど、グリップの少ないタイヤ。
さらにとどめは『一台ごとに微妙な癖がある』のです。


レンタルカートの上級者たちは、一台一台のクルマの癖をすぐに読み取って、自分のドライビングをアジャストしてゆくのです。
しかも、レンタルカートのレースでは、1ヒートごとに『車を抽選』シャッフルするのです。
とにかく、いきなり、初めて乗る車で、その最高のポテンシャルを引き出す、という『大胆かつ、繊細』なテクニックや能力が必要なのです。
安藤かなとくんは、そんな、ある意味『乱暴とさえ言えるレース』を体験してきています。
決して恵まれたレース環境にない、あえて言えば『雑草の中から花開いた才能』だとボクは思います。
だからこそ、ボクは応援したくなるのです。
******
さて、予選ヒートが終わり、かなとくん、自らタイヤの空気圧をチェックしてますね。


今、彼は大阪の『ONE POINT』というチームに所属しています。

写真右側がチーム『ONE POINT』代表の山地慎介氏です。
名刺交換をさせていただきました。
『うちのチーム、宣伝しといてね!』
にこやかで、とっても気さくな方ですね。
安藤パパは、決勝レースに向け、タイヤバランスを調整しています。

ブリヂストンタイヤの耐久力については、
『結構、保ちますよ。神戸スポーツサーキットだと、120LAPぐらい行けそう』とのこと。
このサーキットは916mです。916✖️120=109.92km
おおよそ110Kmほどでしょうか? 
皆さん、よろしいですか? 競技会用のレーシングカートタイヤ、というのは、
単純にいうと、
『時速110kmで、1時間走ったら、終わり‼️😲😲』なのですよ。
このタイヤ、ワンセットで、
①朝の練習走行 ②タイムトライアル ③予選ヒート ④決勝ヒート 全てを走り切るわけです。
ここで『タイヤマネジメント』という意識が必要になるわけですね。

また、シャシーについて、かなとくんに聞いたところ、
『レンタルのシャシーはとにかく頑丈。レーシングカートのシャシーはすごくしなやかな感じ』
カートにおけるシャシーは、自動車のサスペンションの役割も兼ねています。
シャシーが『しなる』ことによって、タイヤが路面を確実にとらえるのですね。
この辺りは、レンタルカート を乗りこなしてきた、かなとくんだからこそ、その違いを明快に述べてくれました。

さて、決勝の時間になりました。

グリッドにつくFS-125ドライバーたち。

決勝レースは下の動画をご覧くださいませ。
2020 SL神戸シリーズ 第4戦 SF-125 決勝


かなとくんは見事『ポール・ツゥ・ウィン』
ウィニングランを終えて、車検場に戻ってきました。

タイムトライアル1位、予選ヒート1位、そして決勝レース1位。
安藤パパにおめでとうを伝えると、
『序盤冷や冷やしましたけどね』
それでもかなとくんの好成績にホッとした表情です。

レースは全て終了。
夕方には表彰式が行われました。
ブリヂストンの真っ赤なウィナーズキャップがまぶしいなぁ~。

優勝インタビューにぎこちなく答える、かなとくんが印象的でした。

全日本選手権でも、いい走りを見せてくださいね。


写真および本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへにほんブログ村

『伝えること・伝わること』

2020年08月05日 | 日記
先日、神戸スポーツサーキットへ、レンタルカートの練習に行ってきました。
その折に、このブログでおなじみの、中村さんご一家と遭遇。

お昼休みだったので、エアコンの効いた涼しい休憩室へ。
中村海斗くんパパと、Facebookや、友達承認についておしゃべりしました。
カート でレース活動をしているご家族にとっては、PR活動も大切です。

レースでいい結果を残し、多くの人や、企業に知ってもらうこと。
そのため、FacebookなどのSNSは、今や重要なツールですね。
海斗くんパパは、
『外人さんとも、結構、友達承認してるんですわ。向こうは、どんな気持ちで、友達承認してるんやろうね?』

それについてボクは「ふむ、ふむ」と中途半端な返事をしただけでした。
その日ボクは、レンタルカートの練習をして帰宅。

風呂に入りながらも、ボクは、海斗くんパパの言葉が、まるで喉の奥に、小骨がひっかかったように感じられました。
『伝えるって、難しいよなぁ~』

ボクは今年で60歳になりました。
まあ、年相応に、今まで、多くの失敗や失望、挫折、そして屈辱さえも味わってきました。
それらの体験は、
『ボクが発信したメッセージが、相手にちゃんと伝わっていない』
ことが原因の一つだったと思います。
同じ日本人同士でさえ、自分が思っていることが、もどかしいほど伝わらないのです。
*****
ましてや、外国の人へどのように伝えるのか?
サーキットでは、一生懸命にカートを練習する、子供たちに出会います。

これから、広い世界へ出ていこうとする、子供たち。
特に、一流のレーサーを目指すカート少年達にとって、英語などの外国語を学んでおくことは、とても強力なツールとなるでしょう。
僕のささやかな体験から言えるのは、

『語学はとっても大切』
だけど
もっと、もっと大切なのは

『自分はどう思ったのか?』
『自分は何がしたいのか?』

を相手にはっきり伝えること。これが重要なのです。
*****
世界標準である、英語。ご存知の通り、主語が先頭にきますね。
「アイアム、なんちゃら……』(僕、英語、苦手です。😭😂)
つまり、相手に対して必ず

『オレはこう思うんだ』
『私のアイデアはこうだ』など、

英語の場合、誰がそう思っているのか? が、実にはっきりしています。
その意見を言ったのは、アンタの目の前にいる、
『オレ』『ボク』『ワタクシ』なのです。

ところが、いざ、これを日本語で伝えるとなると、途端に、誰が発言したのか?
あやふやになってしまうのですね。
******
さて、ある日のこと。
ボクのスマホのメッセンジャーに、突然『英文のメッセージ』が届きました。
結構な長文です。
翻訳ソフトでメッセージを読んでみると

『ハロー! ワタシ、KOBEでライブハウスのバーテンダーをしている。
お前がYouTubeで演奏しているのを見た。
お前の音楽、すごくオモシロイ!
ワタシのライブハウスにきて、プレイしなさい!
今週末、マイクを空けて、待っている』

おい、まじか?!
なんだか、怪しいなぁ~、と半信半疑でしたが、せっかくのチャンス。
そのライブハウスにギターを抱えて、のこのこ出かけて行きました。

場所は神戸市の中心地、三ノ宮駅を北へ少し上がった雑居ビル。
そこで、メッセージを送ってくれた「アンディさん」に出会いました。
まずはガッチリと握手。
言葉はほとんど通じないけど、
ありがたいことに、『音楽』という世界共通語がありました。
そこで、ボクは、カタコトの英語とボディランゲージを駆使して、彼と話をしました。
彼はイギリス人であること。
日本人の奥さんがいること。
ボクよりも年上であること。(確か65歳ぐらい?だったかな)
ロックが好きなこと。
彼は、ボクがギター1本で弾き語りした『スキヤキソング』
Sukiyaki (Ue o Muite Arukou) - Kyu Sakamoto (English Translation and Lyrics)

(日本語では『上を向いて歩こう』ですね)を聴いて
『こいつの音楽はオモシロイ!!』と感じたそうです。
(下の写真、アンディさんの、ライブハウスで演奏するボクです😅😅)

このぎこちない会話の中で、ボクが感じたこと。
それはアンディさんとボクが、
『お前』と『オレ』のストレートな関係であったこと。
その間には、国籍も、組織も、チームも、肩書きも、何もなかったのです。
ただお互いに、『伝えたいこと』を、一生懸命、相手のハートにダイレクトにぶつけあったのです。

たった、30分ほどの会話でしたが、
もう何十年も、付き合ってきた親友、という感覚を持ちました。
しつこい肩こりのように、今までずっと、まとわりついていた何物かが、まるで氷が溶けるように、消え去ってゆきました。
一気に、心と体が、ほぐれた感じでした。

『ああ、よかった!!、こんなところに、話のわかる友人がいたんだ!』

『なぁ~んだ、こんなに簡単に伝わるんだ!!』

お互いのハートとハートでシグナルを送り合えばいいんだ!
ということを実感した瞬間でした。
***
もう一つ、外人さんたちとのエピソード。
ボクが満員の地下鉄で吊革に寄りかかっていると、
男女5人組の外国人が、
『お前、ここに座れ』と手招きしてくれました。
そのときボクは、とても体調が悪かったのです。
真っ青な顔をしているボクを見て、気遣ってくれたようでした。
席に座ったボクの隣は、金髪の女性。グループの男性たちと何やら話をしています。

『……どうも、英語ではないぞ……』
とボクは気づきました。
席を譲ってくれたお礼も言いたかったので、

『あんたたち、フランス人かね?』
と問いかけました。

『いいや、みんな、ブラジル人だよ』とのこと。

ああ、そうか、と思って、ボクはとっさに思いついたことを一言。

『アイルトン・セナ、ナンバーワン!! 👍👍👍』

右手おやゆびを立てて「いいね!」しました。
その瞬間です。

『イエス!! イエス!! アイルトン・セナ、ナンバーワン!!』
『当たり前だぜ!! アイルトンはすごいんだ! 俺たちのヒーローなんだ!!』

ブラジル人5人が、せきを切ったように、ボクに話しかけてきました。
もう、その熱狂ぶりは、すごいものでした。
ボクは、カタコトの英語で話しました。
『でも、アイルトンは死んでしまった。ベリーベリー、サッド、とっても悲しいよ』
すると、
『お前も悲しんでくれるのか? そうだ、アイルトン、いなくなって、すごく悲しいんだ』
と男性が、自分の胸に手を当てて、悲しみの表情を見せました。
やがて電車は、ボクが降りる駅に到着。
最後に席を譲ってくれた、心優しいブラジルの人たちへ
お礼を言って彼らと別れました。
『オブリガード! ありがとう』


本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへにほんブログ村