さて、全日本の取材と原稿書きで右往左往しておりましたが、自分のレンタルカートの「走り」はどうなったか?
実は、6月29日、レンタルカートに乗り始めて、初のウエット走行を体験しました。
写真は小雨の降る、神戸スポーツサーキット。
一度雨の中での走行を体験してみたいと思っていました。
自宅を出るときは小雨がしょぼついていました。
しかし、神戸スポーツサーキットに到着したところ、雨は止んでしまいました。
その時の走行記録です。
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10時42分に1回目のコースイン
この時雨はやんでいました。
コースは若干濡れている状況。
そのためか、徐々に路面が乾いてきて
このスティントのベストラップ、1分08秒596が出ています。
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この後一旦ピットイン。
この後、待望の雨が降り始めました。
「やった!! 雨だ!!」
と、内心小躍りしたくなる気分。
なにせ、この日はわざわざ、ウェット走行を体験したくてやってきたのです。
もちろん、カッパを着て準備万端。
このあと、11時43分から再度コースイン
波瀾の第二スティントです。
結果は
スピンしまくり。
それがまた、
オモロイ!!
また、レンタルカートに乗り始めて、
『最も激しいコースアウト』を体験。
雨はやや強くなってきました。
路面はびしょ濡れ。
僕は直線でアクセル全開。
4コーナー直前で、ハードレインでの感触を試すためにフルブレーキ。
右ハンドルを切った直後、コントロールを失い、スピン。
車は雨の路面を滑って「DUNLOP」のロゴのあるスポンジバリアーにもろに激突!!
水と泥と草を頭からかぶる、
スポンジバリアー自体が、一個ぶん、コース外側へはじき出される
という衝撃でした。
しかし、さすがはスポンジバリアー。
僕の体はなんともありませんでした。
***
まったく、雨の中、大のオトナが何をはしゃいでいるのか?
と、ひんしゅくを買いそうですが。
だって「たのしいんだもん」レイン走行!!
何が楽しいか?
実は、
「体が楽」
なのです。
というのも、レインになると、タイヤのグリップが圧倒的に少なくなるのです。
横Gが少なくなる。
当然体への負担が少ない。
ということなのです。
そのぶん高速でコーナーを曲がれないので、当然タイムは落ちるんですが。
雨の中、レンタルカートで走ると、今まで以上にいろんなことを発見できました。
それは、ドライの時よりも「繊細な」テクニックが必要ということ。
急ハンドル、急ブレーキ、急アクセル。
全てスピンに直結します。
「滑った!!」
と思った瞬間、逆ハンドルで、車体を立て直す。
何周かするうち、そんなテクニックも体で覚えて行きました。
また、雨の日は余計に
「荷重」と「トラクション」
ということが大切だとわかりました。
「車はハンドルを切ると曲がる」
と僕は今まで思っていました。
ところが、カートで、しかもレインの状況では
その常識が通用しないのです。
路面のグリップが低い。
コーナーでハンドルを切る。
曲がらない。
こういう場合、リアタイヤに体を預けるようにして荷重をかけます。
そして、勇気を持ってアクセルオン!
すると車は曲がってくれます。
「ああ、車というのはアクセルで曲がるんだ」
という気づきがありました。
つまりは、「前へ蹴り出す力」かっこよくいえばトラクションですね。
この力を与えて上げないと、車は曲がりたい方向に曲がらない、ということ。
リアタイヤが滑った!!
とおもったら、すかさず、アクセルオン!!
このとき、いわゆる「ドリフト状態」になっています。
僕のような運動神経鈍い人間が
「ドリフト」を体験できる。
たしかに「ドリフト」にはまっている人の気持ちが、わからなくはないなぁ~。と思いましたね。
車が滑るのをハンドルとアクセルで立て直す作業は、なんとも楽しい。
ただ、これは「目的と手段」の考え方でしょうね。
ドリフトするのは「速く走るための一つの手段」であるのです。
カート中級、上級ドライバーになれば、まあ、こういうテクニックも”あたりまえに”持ってますよ、ということですね。
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雨のカート走行というのは、例えれば
二輪の「オフロード走行」に似ているのかもしれません。
二輪のオンロードの選手たちは、日頃のトレーニングでオフロードを走ったりします。
オフロードの場合、
それは車体が滑る感覚、それをどう立て直すのか、というバランス感覚を体に染み込ませるためなのですね。
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ドリフトのような「離れ業」「曲芸」も、レンタルカートをサーキットで走らせる醍醐味ですね。
もし、一般公道でやろうものなら、即、事故に直結、車も自分も病院と警察にピットインです。
また、どうやってタイヤを温めてゆくかも大切です。
僕がピットレーンに帰ってくると、神戸スポーツサーキットのスタッフの方が
「おっつ」
という声を上げてニヤリとしました。
「タイヤ温まってるじゃないですか」
車を降りてタイヤを見ると、濡れた路面を走っていたタイヤ、その表面が「乾いています」
手を当てて見ると温かい。
「豚もおだてりゃ木に登る」
そのとおりで、スタッフにおだてられた、わたくし、アマミヤは、これに気を良くして、無謀にも、別の日に、2回目のウェット走行を体験することになるのです。
(つづく)
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