チェギョンはそこで一息ついてから、低い声で言った。
「だから、俺様王子病なのよ」
これに関して、シンは何も言い返せ無かった。
『プロポーズに成功したら、チェギョンと細やかでも良いから直ぐに式を挙げたい』
シンは、チェギョンは自分の妻だという証が欲しかった。
その思いが結婚式に行き着き、勢い余って、誰にも相談せず、ドレスとベールを用意させてマカオに持ち込んだ。
だが、勢いは長く続かない。
マカオに入った途端、自信は弱気に取って変わった。それが、チェギョンからのドッキリ紛いの返事の仕方で再燃した。
仕返ししたくなったのだ。
ブーケを現地で調達させ、近所の協会で慌ただしく式を挙げた。その後、緊張から吐き気を催したチェギョンを病院に送り届け、あっという間に帰国の途についたのだった。
「あり得ないよ、シン君」
無言のシンに、チェギョンは呟いた。
「だが、なぁ…」
あの時、あれがシンの精一杯だった。
あれがあったから、チェギョンを帰国させるまで頑張れた。
シンにとって、心の支えだったのだ。
「だから、俺様王子病なのよ」
これに関して、シンは何も言い返せ無かった。
『プロポーズに成功したら、チェギョンと細やかでも良いから直ぐに式を挙げたい』
シンは、チェギョンは自分の妻だという証が欲しかった。
その思いが結婚式に行き着き、勢い余って、誰にも相談せず、ドレスとベールを用意させてマカオに持ち込んだ。
だが、勢いは長く続かない。
マカオに入った途端、自信は弱気に取って変わった。それが、チェギョンからのドッキリ紛いの返事の仕方で再燃した。
仕返ししたくなったのだ。
ブーケを現地で調達させ、近所の協会で慌ただしく式を挙げた。その後、緊張から吐き気を催したチェギョンを病院に送り届け、あっという間に帰国の途についたのだった。
「あり得ないよ、シン君」
無言のシンに、チェギョンは呟いた。
「だが、なぁ…」
あの時、あれがシンの精一杯だった。
あれがあったから、チェギョンを帰国させるまで頑張れた。
シンにとって、心の支えだったのだ。