ささやんの天邪鬼 ほぼ隔日刊

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

国際政治の裏表

2018-03-01 11:36:36 | 日記
ハフポストの記事がアップされるのを待っている。その記事とは、《北朝鮮
「平昌平和攻勢」の舞台裏(5)鍵は「スウェーデン」と「韓成烈」という男》
の完結編である。その概要はきのう本ブログで紹介したが、この記事はまだ完
結しておらず、続編がある。その続編を首を長くして待っているのだが、なか
なかアップされる気配がない。

しかし、これまでのところからも、国際政治の現状に関して、重要な事実を知
ることができた。一般化して言えば、ある国が大きな政治的方針を打ち出す場
合、その方針は国家のトップによって(上から下へと)一方的に下されるので
はないということである。その方針が打ち出されるまでには、(外交官のよう
な)下部組織の当事者がその実現可能性を調べたり、実現すべく関係国のカウ
ンターパートと折衝したりする、さまざまな紆余曲折の動きが必要となる。そ
の動きが情報として上層部に上げられ、この(下から上への)情報が、先の
(上から下への)指示と何度か突き合わされた後に、当初の方針は(ほとんど
決まったものとして)やっと国際政治の表舞台に登場することになるのである。

米朝交渉の場合も同様である。「アメリカとの対話の扉を開く」という方針
も、「北朝鮮との対話の扉を開く」という方針も、金正恩やトランプの一存で
うち出されたものではない。うち出されるまでには、それぞれの国の外交担当
者の情報収集や、カウンターパートとの折衝の紆余曲折があったに違いない。
そこにスウェーデンの外交筋が密接にからんでいたというのは、私には思って
もみない新鮮な情報だった。

さて、ハフポストの記事の続編の代わりに、次のような情報を入手した。

防衛省は、ロシア軍の爆撃機が日本列島に沿ってほぼ一周したため、自衛隊機
を緊急発進させました。
ロシア軍の爆撃機「TU-95」が3機、24日午後に樺太付近から日本海を飛行し
ました。その後、そのうちの2機が対馬海峡から東シナ海を経て沖縄本島と宮古
島の間を通過し、太平洋側に出ました。さらに、ロシア軍機は日本列島に沿う
形で太平洋側を飛行し、オホーツク海から日本海側へ抜けました。防衛省は自
衛隊機を緊急発進させて対応にあたりましたが、領空侵犯はありませんでした。
ロシア軍機が日本列島をほぼ一周する長距離飛行を行ったのは1年ぶりで、防衛
省は警戒監視を一層、強める方針です。
                   (テレ朝ニュース 1月25日)

軍事と政治を同一視することはできない。軍事には機密がからむから、情報伝
達は「上から下へ」の一方通行であることが多いだろう。それにしても、この
時期のロシア軍爆撃機の動きは何を意味しているのか。言うまでもなくロシア
は、南北朝鮮統一計画の黒幕である。米朝直接対話の実現可能性がゼロに近く
なり、南北統一計画が挫折しつつある今、ロシアは何を考え、どう動こうとし
ているのか。爆撃機を日本近海に飛ばすことによって、ロシアは何をアピール
しようとしているのだろうか。謎であり、不気味である。
コメント
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