ささやんの天邪鬼 ほぼ隔日刊

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

岸田政権の軍拡路線に想う

2022-12-14 11:53:52 | 日記
けさの朝日新聞には、大きく3つの見出しが掲げられていた。

敵基地攻撃 日米協力を明記
政府案 専門部隊を新設
自衛隊は『盾』 大きく変質

三題噺(ばなし)ではないが、この3つの見出しを見て、私は岸田政権の基本姿勢を垣間見た気がした。そして思ったのである。
「キシダくんのグズ男ぶりはちっとも変わっていないのだな」

岸田政権は自民政権のご多分にもれず、日米安保体制を国防の基本にすえている。日米安保体制を維持するには日米協力が欠かせず、そのためには米軍との緊密な連携(役割分担)が欠かせない。

専守防衛を国是とする日本は、これまで「米軍は矛、自衛隊は盾」という役割分担を担い、米側もそれで概ね納得してきた。しかし北朝鮮が核ミサイルを何発も狂ったようにぶっ放したり、中国が覇権膨張主義を強めるなどの国際情勢の変化に対応するには、この役割分担では持たなくなってきた。自衛隊は今や「盾」ではなく、日米軍の先兵として、「矛」の役割も担わざるを得ない。「敵基地攻撃能力を保有する」とは、日本の自衛のため、国家防衛のためというより、日米安保体制を堅持するために、米側からの要求に基づくものなのである。

さて、わがキシダくんだが、ここまでは時代の然らしめることろであり、これに従わないわけには行かなかった。そこでイヤイヤ、シブシブこれに応じてきたが、このグズ男くん、決然とこの流れを断ち切ることができないまま、腹の底では「この成り行き、何とかならないものだろうか」とぐずぐず思案をめぐらせていたはずだ。

そして思いついたのが、「ない袖は振れない」の戦略である。敵基地攻撃能力を保有し、これを維持するには、カネがかかる。そのカネはどうするのだ。国債に頼る手もあるが、ここはこの手をあえて封印し、「増税でこれを賄う」ということにしたらどうだろう。

大幅増税を打ちだせば、国民の大多数から「絶対反対!」の大合唱が湧き上がるはずだ。野党もこぞって「絶対反対!」の狼煙(のろし)を上げるだろう。何よりも、党内の税調(税制調査会)のお偉方が黙っていない。

そうなれば、「聞く力」を売り物にしてきた私、岸田文雄としては、国内多方面からの「反対」の意見に耳を貸さないわけには行かない。しめしめ。これは私の所為ではなく、「民の声」に従う民主主義の然らしめるところなのだから、米側も表立っては文句を言ってこないだろう、云々。

このキシダくんの窮余の一策に対しては、いろいろな見方があるに違いない。
コメント
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