「矛として機能しうる防衛力の保有を」と言いながら、「その財源は増税で賄う」とし、「財源がないから防衛力は整備しないという立場はとらない」と岸田首相。
「増税となると、国民の反発は避けられない。国債で賄うこともできるのでは」と問われると、岸田首相は「防衛力の整備は、今を生きる我々の問題だ。それ(国債への依存)は未来に対する我々の責任として、とり得ない」と大見得を切った。
こう胸を張る記者会見の岸田首相は、実にカッコよかった。これまで、何かというと国債に依存し、散々未来世代に付けをまわしてきた自民党の総裁とは思えないカッコよさである。
この首相の意向をうけて、自民党税調の面々は「増税せずに防衛力整備の財源を捻出する道はないか」と大わらわだが、国債依存の道を封じられた以上、そんな便利な打出の小槌はない。結局、増税は法人税、所得税、たばこ税の3つの税目で行うこととし、その実施時期は「未定」とするウヤムヤ戦略で決着した。
それにしても、日本の安全保障政策の大転換となるのに、「国家安全保障戦略」など3つの文書の内容が閣議決定だけで決められ、国民の目が届く場で審議が尽くされないのは、一体なぜなのか。この争点を国会審議のイシューに持ち込めない野党の凋落ぶりも、いやはや困ったものだ。こんな体たらくでは、野党はますます国民の支持を失うと思うよ。
「増税となると、国民の反発は避けられない。国債で賄うこともできるのでは」と問われると、岸田首相は「防衛力の整備は、今を生きる我々の問題だ。それ(国債への依存)は未来に対する我々の責任として、とり得ない」と大見得を切った。
こう胸を張る記者会見の岸田首相は、実にカッコよかった。これまで、何かというと国債に依存し、散々未来世代に付けをまわしてきた自民党の総裁とは思えないカッコよさである。
この首相の意向をうけて、自民党税調の面々は「増税せずに防衛力整備の財源を捻出する道はないか」と大わらわだが、国債依存の道を封じられた以上、そんな便利な打出の小槌はない。結局、増税は法人税、所得税、たばこ税の3つの税目で行うこととし、その実施時期は「未定」とするウヤムヤ戦略で決着した。
それにしても、日本の安全保障政策の大転換となるのに、「国家安全保障戦略」など3つの文書の内容が閣議決定だけで決められ、国民の目が届く場で審議が尽くされないのは、一体なぜなのか。この争点を国会審議のイシューに持ち込めない野党の凋落ぶりも、いやはや困ったものだ。こんな体たらくでは、野党はますます国民の支持を失うと思うよ。