とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

音楽千夜一夜 ジェームス・レバインのニーベルングの指輪

2017年03月04日 | 音楽千夜一夜

 「音楽千夜一夜 「The Making of the Ring  」ニーベルングの指輪が出来るまで その1」を書きていた時に、昔NHK-BS放送で放映されたレバインとメトロポリタンオペラとピエールブーレーズとバイロイト音楽祭の全曲をSonyのVideo8のテープにダビングしていたことを思い出した。ただしカミサンから廃棄処分通告を受けプラケースに投げ込んでいたため何処にあるかわからなかった。その当時はMSWindows Xp時代にAccess2003で管理していたのだが、Windows7から10にした時に動かなくなった。そのためもともと廃棄処分予定のためVideo8の存在は忘れていたのだ。

 今般だめもとでLibreOfficeにAccess2003を移植いたところ、正常にWindows10で開いた。データを見ると、ショルティー+シカゴSymの初来日公演のMahlerのSym5などそれこそ宝物的演奏がごろごろ出てきた。なぜか廃棄処分をためらう気持ちになった。

 早速レバイン+メトロポリタンのリングを観た。危惧した画質はBDには到底およばないものの、5・1Chの音だけよりはやはり絵のないオペラよりは絵のあるオペラのほうがよっぽどましだ。

 1990年、当時レバイン47歳 バブル絶頂期のNew York まさに弗の力がなしえた舞台だ。演出オットー・シェンク豪華絢爛たる圧倒する舞台、世界から集めた歌手そして特筆すべきはレバインの音楽だ。Metに登場して20年。Metのシェフとして、集大成が見事までに記念公演を成し遂げた。これこそブルジョアのブルジョアによるブルジョアのためのリングであることには間違いないが、NHK-BS放送によって貧乏人の私はそのおこぼれに預かった。技術の進歩に感謝の舞台だ。

 オットー・シェンクの演出は、いらん哲学もなければ曲解もなく原作に忠実に、舞台装置は保守的で具体的で誰にもわかり陳腐ではない。歌手陣も一貫性を保ち、全体としてはリングのスタンダードな名演といえる。

下のDVDは、同一内容の現在HMVで購入可能なものを例示しました。本文の参考です。  



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