韓国の音楽家・演奏者をどのくらい知っているだろうか。私自身は正直片手ほどしか名を挙げられない。TVドラマ・映画の世界では熱狂的なファンが増えているようだがことクラシック音楽の世界では、韓国からではなくヨーロッパで認められた音楽家が欧米のCDレーベルを通して知られてきた。私自身もヨーロッパでの評判を聴いて韓国の演奏家に触れた。
知り合いからJULIUS-JEONGWON KIMと言う私自身名前も読み方も知らない若手ピアニストのCDを薦められた。韓国語のわからぬ私には、ピアニスト経歴もましてや評判も知らない。収められた曲目はラフマニノフのピアノソナタ2番。ムソルグスキーの展覧会の絵の二曲。ラフマニノフは初めて聴く曲でそもそもこの曲事体知らないのであまり批評がましいことは書けないが、私自身があまりラフマニノフ曲そのものをそれほど好きではない。ただ録音のできは非常によく鍵盤の端から端まで音を拾い上げて響きも充分になっている。
展覧会の絵は演奏自体が優等生的できちんとしたさわやかな調べになっている。しかしこの曲のよさは、おどろおどろしいある意味破天荒なスケール感が欲しいし、響きもきれいな音を並べるよりは溢れすぎる色彩感がほしいと思う。リヒテルの演奏と比較するのも酷だが、個性をぶつけるような気迫が欲しいと思った。
EMIからラフマニノフの協奏曲も出ているようだが、ラフマニノフを得意とするのだろうか。
経済同様日本・韓国・中国の若手が世界に飛び出ることは時代の流れだろう。所詮芸術は経済の裏づけが無ければ育たない。その意味からも今後の韓国の音楽家に注目する必要がある。
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