6月14日は田んぼの会のメインイベント、田植えの前日の苗取り作業の日だったが、午前中で早退させてもらい、所沢ミューズにカルメンを聴きに行った。ミューズでのカルメンは以前聴いていた。(観ていたが) しかしパイプオルガンの備えたホールでのオペラは無理があり、その時も陳腐な舞台に、人数の制約を受けたオケの響きがとてもオペラの醍醐味を味わうには中途半端だった。
今回は事前に問い合わせで、ホールオペラと称して、コンサート形式の上演ということで前売りを購入した。マリボール歌劇場は全く知らない名で、どこにあるのかも検討のつかない地名に不安だったが、今回の日本公演の売りはカルメン役がメインのヴェッセリーナ・カサロヴァであり、サブがオクサナ・ヴォルコヴァを看板に仕立てあげての上演だった。ちなみに同じ劇場が秋の日本公演のアイーダを今度はマリア・グレギーナとフィオレンツァ・チェドリンスを看板に行うようだ。「女の魅力」を武器に日本での勝負に出ているようだ。
ミューズでの公演がオクサナ・ヴォルコヴァだったのは私にはありがたかった。すでにMy Blogでカルメンを取り上げたが、その時のヴェッセリーナ・カサロヴァはあまりよい評価はできなかった。
当日のミューズはマリボール歌劇場の知名度の低さ、ホールオペラとしては他の本格オペラ公演と比較して割高感の関係か、入りはガラ隙の状況で、出演者のやる気をそぐ状況だった。
照明が落ちて演奏が始まると、そこはプロというより公開ゲネプロの感覚なのか、最初から本気モードが感じられたが、オケにつやが感じられず少しがっかり。少年少女の合唱の行進曲は、日本人の現地調達だが破たんなく進んだが、オーケストラ同様女性優位の構成で少年は一人だったのでは?そしていよいよカルメンの「恋は野の鳥」が始まった。凄い、やはりカサロヴァよりは役柄に合っている。色気のないカルメンはカルメンではない。昔のロシアの女性陣はオブラツォア、ビシネフスカヤとあまり色気のない大歌手だったが、最近はネトレプコにしろロシアの女声陣の健闘が光る。ただ残念だったのはカスタネットの踊りの場面が手抜きされてしまった。
ホールオペラの構成はオケの後ろに1段高くした舞台が作られ、合唱団は常駐して椅子に座り場面ごとに立ち上がり歌い、パイプオルガンの前に大きなスクリーンを垂らし場面ごとに象徴的な映像流す形だった。衣装はそれなりのものを着て出てきたが演技は本格的ではなく、いわば段取り合わせ的なものだったので、演技の出来には評価の仕様がないが、ヴォルコヴァの存在感は大きいものを感じた。ミカエラ役もそれなりの役回りをこなし不満はなく、ドン・ホセ役のヤベ・トベ・フェルナンデスも隊長役の男性陣も、合唱団も良かったが、エスカミーリョが少し差があった。いずれにしても楽しめたが、オケが専属のオケの割には指揮者のせいなのか、あまり歌手とのコミュニケーションがとれずにずれが多く、音色も使用している楽器のせいか響きがあまりよくなかったのが残念だった。
でも今後はミューズでは中途半端なオペラ公演を呼ぶよりは、値段を少し安くして「ゲネプロ公演」でもよいからこのような公演を増やしてほしいものだと思った。
My Blog でのカルメン
今夜も夜更かしオペラ カルメン 2011.3.31
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