とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

イゴール・マルケヴィチ 生誕100年記念版 シェエラザードを聞く

2012年03月17日 | ミュンシュとマルケヴィッチ

 オフクロの病院付き添いから帰宅すると、Tower Recに注文したマツケヴィチのシエラザードはまだ届いていなかった。夕食終えてしばらくすると、ドアチャイムがなった。HMVは佐川だがタワレコは日本郵便だった。発売が1週間延期された通知はメールであったが、とにかく待ち望んだCDだった。
 正規商業録音としてマルケヴィチの残したものでマイコレクションで手元にないのが後1枚だけになった。ダルピコラの「囚われ人」のみだけになった。
 早速シェラザードを聴いた。彼の演奏はすでに放送・LPでは聴いていたので、演奏の素晴らしさは理解しているつもりだっったが実際きいてみると、改めて彼は偉大な指揮者だったと実感した。作曲家の目線で管弦楽の教科書を実にバランスよく演出している。その意味では1聴ではつまらぬ演奏におもえるだろう。カラヤンのメロデイアスに満ちた美しさも無ければスベトラーノフの爆発的なエネルギーも感じられない。またチェリビダッケのフレーズの明瞭さをことさら強調するあまりの弛緩した演奏でもないが、聴き終わったあとではこれらがすべて破綻なく見事に調和している。通俗的な野卑はなく見事なまでにノーブルなのだ。 


 カラヤン=BPO は最初に購入したCDだ。これはカラヤンのもつ美意識が見事に結集された名演だと思うが、スベトラーノフの演奏を購入したため従姉妹上げてしまった。 


 これは管弦楽の天才と言われたリムスキー・コルサコフの交響曲が聴きたくて購入したが、非常に泥臭さが面白い演奏だが、年中聴く気にはなれない演奏でもある。


 DVDでのチェリビダッケ=シュツッツガルト放送交響楽団だが画像はカラーながら音はモノで演奏も細部が強調され全体ではだらけた演奏になっている。ただ付録の白黒・モノのティルのリハーサルが面白い。

 実演では忘れられない経験がある。当時NHKがチェチェン紛争を絡め盛んにゲルギエフの演奏を取り上げていたさなかに、わが所沢に2002/12/7 キーロフ歌劇場管弦楽団(この当時はまだマリインスキー劇場ではなかった)として来演した。
 3階席の1番後ろの席だった。プログラムはホヴァーンシチナ前奏曲、禿山の一夜、中央アジアの草原にて、東洋的幻想曲そしてシェラザードのオールロシアンプロだった。NHKのTV効果もあり会場は本当に満員のソールドアウトだった。今ではこんな光景は所沢フィルの第9の演奏会以外はないだろう。

 最初のでだしから、fがfffぐらいの音量でその驚きがアンコールでさらに増加した、ただただ音量の大きさに「感動」した思い出がある。それだけで「音楽の良し悪し」はすっ飛んでしまった。
 そんな記憶を呼び戻す、多分初来日公演だと思うが、NHKのBS-2で放送されたものをVTRに録画しDVDに焼き直した以下の公演がコレクションにあり今回聞き直してみた。所沢での思い出が蘇る演奏だが、こて又何度も聴きたいとは思わない。

キーロフ歌劇場管弦楽団演奏会
   1998年12月3日,新潟市民芸術文化会館コンサートホール
   指揮:ワレリー・ゲルギエフ
   曲目:チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
      チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲
          チェロ:マリオ・ブルネロ
      アンコール:カサド「無伴奏チェロ組曲」より 間奏曲と舞曲
      リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」  
 
      アンコール:チャイコフスキー「くるみ割り人形」より トレパーク
            チャイコフスキー「くるみ割り人形」より 花のワルツ
            ワーグナー「ローエングリン」第3幕への序奏


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1 コメント

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まだまだいろいろありますよ (gkrsnama)
2012-07-11 22:46:51
ストックホルムフィルとやったらしいシェーンベルク集(英アマゾンに痕跡がある=品切れ)、CD-Rで出ているらしい第九が2つに第7にブラ1、レニングラードとやったハルサイ(最後のコンサート、ムラヴィンスキーがステージに飛び上がって誉めたたえたという、あの演奏)、どこかに出てるはずですが、どうやったら手に入るんでしょうねえ(べ-2は手に入れたよ)

ダルラビッコラと後の方のブーランジェ(ヘレネーが入ってる方)はeBAYにLPがたくさん出ていました。そのうち買います。

シェーンベルクの方は、ストックフルムフィルに直接問い合わせてみようかとも思っています。(日フィルとのハルサイDVDはオケに問い合わせて入手した)

あ、マルケヴィッチの自伝と著書(仏語)を入手しましたが、仏語読めません。仏語を勉強して自動翻訳+辞書でチャレンジしてみようかとおもってますが、なかなか難しい。(英語かドイツ語だったらと思うと残念。)
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