とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズで聴くバッハのゴールドベルク変奏曲

2010年12月25日 | 所沢ミューズ


 朝起きるのがつらいくらいの寒さだった。
 午前中にオフクロの入院先へ見舞いと主治医のT先生に容態を聴きに行く。今日もカメラ持参で途中埼京線の駅から富士山を撮ってオフクロに見せてあげようと思ったが、あいにく頂上に雲がかかり、うまく取れなかった。
 入院1週間経過だがあまり好転は見られない。1時に病院を出た。途中道路はクリスマスの人手でにぎわっていた。

 今日は今年最後となるコンサートに所沢ミューズに寄った。
コンスタンチン・リフシッツのピアノで、ゴールドベルク変奏曲がメインだった。ゴールドベルクはバッハの中でも好きな曲だ。しかも演奏者が「グレングールド以来最もパワフルなピアノ演奏」と宣伝されているので、グールド好きとしては「聴いてやろうじゃないか」と言った気持ちで出かけた。
 ミューズの今日も客の入りは淋しいものだった。努力しないでお金がいただける人が羨ましい。主催者は何をかんがえているのかなーーーー?
前奏曲とフーガBWV552から始まった。あまり違和感の無いバッハで至極真っ当な演奏。むしろ平凡にさえ思えた。前半はこれで終わり。
 後半はお目当てのゴールドベルグ変奏曲。冒頭のアリアは美しい音色がホールに響く。多彩な音色が感動もの。曲が進むに連れ、グールドでさえここまではいじらなかったテンポ、そして彼の編曲?が随所に顔をのぞかせる。いじくり回すようなバッハ、これが面白いと言って良いのか?。途中でご婦人というか老婦人と言うか席を立つのが目立つ。ちらっと腕時計を覗く。すでに演奏は1時間を越えている。しばらくすると私の席の近くの老婦人が席を立った。緊張が途切れた。しばらくして曲は最初のアリアに戻り静かに曲を閉じた。と同時に席を立つ人が多数見られた。何か曲の余韻が掻き消された思いだ。再度時計を除くと1時間半ちかくに及ぶゴールドベルグ変奏曲だった。グールドの81年盤は51分。我が手持ちの最長はカール・リヒターの79分。今日の演奏は異例だったがそれなりに面白く楽しめたバッハだったが、やはりグールドのが楽しめる。ただグールドでも私は1959年のザルツブルグ音楽祭のLIVEが好きだ。演奏時間38分。
 御婦人方には辛い演奏会だったのだろう。主催者は休憩時間とトイレの増設が課題かも?
 アンコールはフーガの技法からだったがこれはまた至極真っ当で音色は澄んで綺麗だった。
 外はイルミネーションが飾られ真冬の気温になっていた。


 


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