5日、6日は地元所沢市山口公民館の文化祭のために見られなかった、ラグビーの試合を録画でみた。
その試合の1つははシカゴで行われた。しかも6万2千人の超満員の中で歴史が塗り替わった。111年ぶりに、アイルランドがオールブラックスを破ったのだ。2015年のWCカップを制し、先月にラグビーTOP4の南半球4か国対抗のチャンピオンシップを制したオールブラックスを破ったのだ。しかも40-29のの点差で勝ったのだ。正直この点差で私はオールブラックスが勝つだろうと思って試合を見ていた。
前半25-8での折り返しになったが、チャンピオンシップでも対ロス・プーマス戦での前半のビハインドを、後半あっさり逆転したのを見ていたので、むしろいつ逆転するかを見守っていたのだ。しかし後半先に点を取ったのはアイルランドでしかもラインアウトからモールで押し込まれ、外に振られての見事なトライだった。AB(オールブラックス)は不動の9番アーロン・スミスの出来が、イマイチでチャンピオンシップでの後半から続き、パスミス、判断ミスがみられ、攻撃にリズムが生まれず、ちぐはぐな動きだった。この試合では後半早々にSHはペレナラに変わり、また今ではABの10番に定着したヴァーレン・バレットの弟、スコット・バレットも加わり追撃が始まりのこり15分で33-29の4点差に迫り、さすがABと逆転劇が見られると思ったのだが、PG1本では勝てない点差が微妙に働いたのか、トライ狙いが逆に作用し、アイルランドにゴール前スクラムからあっさりトライを奪われ40-29で111年ぶりのアイルランドの勝利とティア1(最強国)テストマッチ18連勝の新記録も止められてしまった。
それにしても素晴らしい試合だった。アイルランドの勝利に向けた闘志あふれたプレイが随所で見られた素晴らしいラグビーだった。
後は おまけ
明治 31-29 慶応
前半 明治 0-22 慶応
スケール感ではアイルランドに遠く及ばないが、明大の後半の攻撃とロスタイムでの認定トライとコンバージョンでの逆転劇は、少なくとも後世でも語られる試合といえる。
前半はとにかく慶応の選手の気持ちが一つになって、過去の強かった時の明治そのもので、「ボールを持ったらとにかく前に」、全員が同じ気持ちで明治に圧力をかけ、ハイライトは50メートルのSOのドロップゴールが決まり前半終了間際にトライを決め、明治を完封で前半を終了した。
明治は後半もやっと10分経過で7点をかえしたもののすぐにトライを奪われ29-7となった。ここからドラマは始まった。足の動きが落ちた慶応に27分に明治の個人技で1トライ、1ゴールで返し点差は15点。35分にゴール至近の場で敢えてPGを選択し、残り5分で2トライを明治ラグビーは目指した。それこそ、39分にWTB山村のこれこそ個人技でトライを奪い、コンバージョンも決まり5点差。時計は40分を回った。明治がミスを犯せばその時点で慶応の勝利が決まる場面で、明治は攻め続けた。結末は明治に認定トライが認められ、コンバージョンが決まりそれこそ劇的な明治の「逆転劇」で幕を閉じた。慶応は最後の5分間、冷静さを失ったのが悔やまれる。
喝!!!!! 早稲田、&Japan
帝京 75-3 早稲田
これは明らかに指導者の差だろう。高校時代のプライドを引きずる選手を育てらえない指導者の違いが現れた試合だ。基礎体力ができないスター選手集めても足が止まってはトライは奪えないし、プライドだけでスクラム戦に挑んでも時間浪費と体力の消耗だけを理解できない選手を指導するのがコーチの仕事では。
それにしても帝京の指導者をまずは早稲田のコーチ陣が学ぶべきだろう。そして昔の早稲田のように「花園」組でチームを作るのではなく4年(慶応のように付属を入れれば7年)かけて作り上げた選手を選ぶべきではないか。それが伝統大学の良さでもあると思う。それにしてもここ数年の早稲田の凋落は指導陣にあることは間違いないがそれとも人間科学部・スポーツ科学部の教育がだめなのかな?事態は思ったより深刻さを感じる。筑波・慶応の選手に比べてみてもと思うのは私だけだろうか?
Japan 20-54 ロス・プーマス
この試合は、Japanチームとしては成り立っていない試合で、個人技の寄せ集めで行った試合だった。それこそ「時間」がなかったということではかたずけられない問題だと思う。これは選手に対しての待遇を含め代表に出ることでの、いわば金銭的な補償がなされているのだろうか。まさにサッカーでのJapan選手との待遇差が問われるのではと思う。そうしたことを考えると、代表入りの選手個人を責める気はしない。体が資本の選手のその資本を「保障」する制度を充実してこそ、生まれながらの日本選手が活躍できる環境になるのでは?と思ったりした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます