2011年6月にヘルヴェッヘとコレギウム・ボカーレは3.11東日本大震災の影響を考慮して来日中止となり、バッハのロ短調ミサを楽しみにしていたもののキャンセルを余儀なくされた。そんな訳も有り今日の公演は売り出し早々に予約を入れ楽しみにしていた。
今回の演目は好きなモーツァルトプロで期待は膨らんだ。しかも演目は最晩年の光と陰を象徴するような、41番の交響曲とコレギウム・ボカーレとのレクイエムだった。
最初の演目が古楽奏法の弾むような快適なテンポが心地よく、アット言う間に終了した思いがあった。響きが「快適」だった。特に木管の響きと女性ティンパニストの音が心地よかった。
休憩後にレクイエム用に舞台設置が始まった。開演ベルが鳴り、照明が落ちた。オルガニストが現れない。ソリスト・指揮者登場で演奏が始まった。オルガンなしのモツレクだった。時代考証し、初演当時を再現することをモットーにする楽団が、教会音楽の要ともいうべき楽器を排除しての演奏会は理解に苦しんだ。
当日のプログラムをみると、福岡・神戸・茅ヶ崎、所沢、東京文化会館のツアー公演だったが、所沢以外はオルガンなしのホールではないか。そもそも選曲が間違いではないか。他の会場であれば、「オルガン代用にエレクトーンは時代考証に反する」は理屈だが、原曲を変えてえて演奏することは納得できなかった。
最後のにアンコールはK.618のアヴェ・ヴェルム。コルプスだったが、これなんぞは、オルガン伴奏だけでも聞きたいくらいだった。
帰りはしらけた演奏会の帰路になった。
「菩提樹たんぼ」のブログを更新しました。
http://bodaiigitannbo.cocolog-nifty.com/blog/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます