5月の中ごろにNHKで放映されたグルックのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」をやっと観ることができた。しかしこれは劇場でのオペラではなくチェコのお城の中のバロック劇場を使用したオペラ映画だった。したがってカメラワークは、古城の雰囲気を上手く活かし、演奏も古楽アンサンブルが映像とシンクロして成功していた。あまりカストラートの音色はこのまないが、あまり違和感なく全曲を聴くことができた。ただ手持ちの音源に比べ、古楽器演奏の理由でもあるが、ウィーン版による演奏ということで華やかさに欠けて全体が地味な仕上げになっている。
でも画像と音楽の出来は素晴らしく、古城を舞台装置とした演出も上手くバロックオペラの出来としては推薦盤だと思う。
私の手持ち
最初に手にしたのは1998年のグスタフ・クーンの指揮によるナポリ・サンカルロ歌劇場でのLiveによるパリ版のTV録画盤だった。値段の安さと、バロックオペラの代表作を観たいとのことで入手した。しかし画像は鮮明さを欠き、音も中途半端な、妥協の産物でバロックの雰囲気を取り入れようとする意図は感じるも結果が伴わないものに終わっていた。パリ版でありながら、華やかな衣装、バレイも不鮮明な映像で華やかさが伝わってこないのが残念だった。
そもそもこのオペラに興味を抱いたのは、好きな作曲家、ベルリオーズ、ワグナーが、グルックを評価していることを知ってからだ。したがってベルリオーズの編曲によるパリ版が発売されたときには飛びついた。
このDVDはオルフェオ役がカサロヴァで彼女本来の持ち味であるズボン役がぴったりはまりまさに見栄えのする舞台だった。もっともこの印象が強すぎるため彼女のカルメン役が幻滅になったのかも?。いずれにしてももこの舞台は彼女のオーラが支配していた。またバイエルン歌劇場ではあるが、舞台は極めて簡素でいながら、ポップ調の舞台装飾が彩を備え明るいものとなり、音楽も、ボルトンの指揮するオケもバロック奏法を取り入れた弾むリズムが躍動感を与えカビ臭さを消臭した現代によみがえる舞台を実証したものになっている。とにかく楽しくなければ「オペラでない」を見事に具現しているDVDであると思う。
菩提樹田んぼの会のBlogを更新しました、ホタルの観察会を行います。昨年は観察会前日に「心ない人」が乗り込みホタルを根こそぎさらって行きました。地元の方々が水質保全に努め、周辺緑地の保全に努力していることを思うと許せない行為です。
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