初作であった「チャイルド44」が英国推理作家協会賞を受賞し、日本でも海外作品で、ベスト1にもなり評判をよんだ。その時は、子殺し大量殺人の猟奇的な事件解決物語との紹介で、「羊たちの沈黙」系統の作品と勝手に思い込み、パスしてしまった。
翌年の「グラーク57」がまた評判となったがこれもパスしてしまった。
たまたま9月2日の昼休みにいつもどおり三省堂に行くと平台に積まれた「エージェント6」の腰巻に「チャイルド44」「グラーク57」ーそしてレオ三部作、ここに完結!との謳い文句があった。
表紙裏の主要登場人物を見ると人民警察、国家保安省、強制労働収容所、ハンガリー、FBIと広がりが世界的になっているのに惹かれ、各表題上下2巻全6巻を購入した。年代順に「チャイルド44」に目を通すと、止まらなくなった。結局読みかけていた「CIA秘録」を投げ出した。
読後感は、ソ連帝国崩壊詩だ、しかし残念と言うか、ロシア人には書けない「詩」だと思った。ロシア人が共有した「ソ連暗部」を市民レベルで眺めた「崩壊史」でもあるが、ロシア人自身では表現できない「自分史」でもあるのだろう。特に教育を受け、国家のポストに着いたものほど、生きて語ることのできない自分史だと思う。革命後の生活、第二次大戦中の生活、そしてスターリンの死による転換、ハンガリー動乱からアフガン侵略敗退、そしてソ連崩壊過程での生き様を「主人公レオ」に語らせた「叙事詩」なのだ。
しかしその詰め込みには無理があるのを承知の上で半世紀の歴史を詰め込んだ物語りだ。結末をFBIに語らすのは、片手落ちだろう今度は黒人人種隔離制度、キューバ、中南米、ベトナム、そして中東を舞台とした、アメリカの「叙事詩」をKBGに結末を語らせる作品を期待したい。
翌年の「グラーク57」がまた評判となったがこれもパスしてしまった。
たまたま9月2日の昼休みにいつもどおり三省堂に行くと平台に積まれた「エージェント6」の腰巻に「チャイルド44」「グラーク57」ーそしてレオ三部作、ここに完結!との謳い文句があった。
表紙裏の主要登場人物を見ると人民警察、国家保安省、強制労働収容所、ハンガリー、FBIと広がりが世界的になっているのに惹かれ、各表題上下2巻全6巻を購入した。年代順に「チャイルド44」に目を通すと、止まらなくなった。結局読みかけていた「CIA秘録」を投げ出した。
読後感は、ソ連帝国崩壊詩だ、しかし残念と言うか、ロシア人には書けない「詩」だと思った。ロシア人が共有した「ソ連暗部」を市民レベルで眺めた「崩壊史」でもあるが、ロシア人自身では表現できない「自分史」でもあるのだろう。特に教育を受け、国家のポストに着いたものほど、生きて語ることのできない自分史だと思う。革命後の生活、第二次大戦中の生活、そしてスターリンの死による転換、ハンガリー動乱からアフガン侵略敗退、そしてソ連崩壊過程での生き様を「主人公レオ」に語らせた「叙事詩」なのだ。
しかしその詰め込みには無理があるのを承知の上で半世紀の歴史を詰め込んだ物語りだ。結末をFBIに語らすのは、片手落ちだろう今度は黒人人種隔離制度、キューバ、中南米、ベトナム、そして中東を舞台とした、アメリカの「叙事詩」をKBGに結末を語らせる作品を期待したい。
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