とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

オトマール・スウィトナー追悼 その2

2010年02月09日 | Weblog
日曜日、NHKの教育TV N響アワーでスウィトナーをしのぶと題された追悼番組が組まれた。
演奏曲目は1988年の「魔弾の射手」序曲と1989年最後の来日公演のブラームスの交響曲3番が放送された。My Blog で1月17日に追悼その1では彼のレパートリーのブラームスとワグナーには触れなかった。今回聴くと自分自身の老いのせいもあるかも知れないがブラームスの3番の終楽章の消え入るように終わるさまがなんともいえない寂寥感を覚えた。前にも述べたが私自身はブラームスの4つの交響曲は春夏秋冬にたとえられると思っている。スウィトナーの3番は紅葉の美しさよりも晩秋の枯れ葉に近い。手元にある彼の1番は1988年にかれがベルリン国立歌劇場を引き連れた最後の日本公演のNHKによる録音である。この1番はミュンシュの春を迎えた開放感のエネルギーの爆発はなく「冬がすぎまた春が来た」といった自然の流れを文字通り表現した演奏だ。むしろミュンシュが好きな私には物足りなく思って、あまり聴く機会は少なくなっていた。しかし今回聴きなおすとその自然の流れがことのほか心地良い。悪く言えば平凡だが「また春が来た」と見つめる大人の表現ともいえる。

彼の演奏が聴けなかったくやしい思い出がある。1983年ベルリン国立歌劇場を引き連れてのワグナー公演があった。1年近く前にチケットが売り出された。テオ・アダムとの「オランダ人」を購入した。安サラリーマンの月給からの捻出は清水の舞台ものだった。
しかし待ちに待ったその日の公演は指揮はジークフリート・クルツに変わっていた。

1枚のCDがその慰めになっている。「テオ・アダム ワグナー名場面集」オランダ人のモノローグをはじめ、FMでの中継でカール・ベームの指揮とばかり思っていたら後でスウィトナーの指揮と知った驚きの「ヴァータンの別れと魔の音楽」。まさにワグナーのエッセンスがきける。




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1 コメント

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Unknown (takumi)
2010-02-10 22:59:59
こんにちは

はじめまして、匠と申します。突然の投稿失礼致します。ブログの一角を

お借りして、公演情報を提供させて頂きます。

現代芸術界の奇跡とも目される「米国神韻芸術団」の2010年世界ツアーが

いよいよ3月に来日します。

今回は4度目の来日公演になります。2010年の公演もこれまでと同様に、

全く新しい超大作に仕上がっているようです。私はこれまで3年間の公演

を全部拝見させて頂き、その感動がいまだに鮮明に記憶に残っております

。今年はぜひ他の多くの皆様とその感動を分かち合いたいと思い、この場

を借りて紹介させて頂きました。

チケット情報は次のホームページまで
www.ticket-online.jp/home/

また、これまでの日本公演を観賞した作詞家の東海林良氏、作曲家の平井

丈一朗氏、俳優の村田雄浩氏、芸能人のデヴィ夫人をはじめ、数々の有名

人の方からコメントもあるようです。
www.epochtimes.jp/jp/spcl_shenyun_1.html
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