とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

年度に1回、オペラを練馬で楽しむ。

2019年11月07日 | オペラ

  11月5日 練馬区の文化センターホールに年度に1度(どうも同ホールは予算の関係かオペラは年度に1回みたいだ=ちなみに前年度の予算は今年1月に行われたフィガロの結婚だった=Blogに掲載済み)のオペラを観に行った。我が町所沢には素晴らしい音楽ホールがあるが、オペラには不向きでこのところオペラはここ数年練馬の文化センターに年度に1度のオペラに通っている。

 正直、練馬文化センターでのオペラに満足しているわけではないが、新国にしても東京文化会館にしても、夜の公演だと我が家にたどり着く公共交通機関がなくなってしまう。できれば新国も東京文化会館もマチネー公演を行ってほしいと思うのだが・・・

 それにしても平日の6時半開演だが、客は私同様の老人ばかりが目に付く観客だった。しかもこのホールの客席は急斜面で、一人で自分の客席にたどり着けない人も見かけるぐらい、老婆?の姿が目に付く会場だった。

 これまでにこのホールで観たオペラはコストパフォーマンス的に満足感は得ていたが、今回の公演は正直良くなかった。これは指揮者のせいだと思う。このホールの響きを理解せずに少数編成のオケを必要以上に響かせ、歌手とのバランスを崩し、せっかくのアリアの部分を台無しにさせていた。演出面では中途半端なサイズのホールの舞台を考え、いつもながらまとまった舞台つくりをして、それなりに雰囲気を作り出し、歌手陣も初めて聞く名前の人たちだが、楽しめた。しかしせっかくの雰囲気を指揮者がぶち壊してしまったのが残念だった。

 わたしの手持ちあれこれ。

 

  Verdi,Giuseppe Fortunio        
  La Traviata        
  Con Orch Violetta Alfredo Germonnt  
1 Solti,Georg Orch Royal Opera Gheorghi,Angel Lopardo,Frannk Nucci,Leo 1994
2 Maazel,Lorin Orch La Scala Gheorghi,Angel Vargas,Ramon Frontali,Roberto 2007
3 Mehta,Zubin Orch di Romana della RTV Italiana Gvazava,Eteri Alaga,Roberto Panerai,Rolando 2000
4 Ricci,C Orch la Teatro La Fenice Gruberove,E Shicoff,Nell  Zancanaro,Giorgio    1992
5 Muti,Riccade Orch La Scala Fabbricini,Tiziana Alagna,Roberto Coni,Paola 1992
6 Ricci,C  Winner Staatsoper Anna Yur’yevna Netrebko Rolando Villazón Thomas Hampson 2005
7 Louis Langree London Sym Natalie Dessay Castronovo Tezier 2011
8 Muti,Riccade Philhamonia Orch Renata Scotto Alfredo Kraus Renata Bruson 1982

 ①&②ともに 主役はゲルギーオだが眉間の皺の数が①と②の間の年月が物語るが、①ではジェルモン役のヌッチの「流石の演技」に可憐さが引き立つが、②では「別れろ。切れろは芸者の時に言うセリフ、今の私に・・・・」と啖呵が聞こえるすごみがある演技だ。ただ相手役のヴァルガスが田舎者の好青年にふさわしい演技が何となく和む。①も②も音楽全体は指揮者の力量で引き締まったもので、劇的な盛り上がりも十分な演奏になっているが私はヌッチの演技力に魅力を感じる。

③NHK BSの放映を録画がしたもの。TV用に現地ロケを織り込んだ、いわば、舞台はフランスなのだが、イタリア観光名所シリーズのトスカに次ぐ2匹目のどじょう(正確には、トスカが2本あるので3匹目のドジョウ演出)演出だが、そのため配役も画面写りはすばらしく、楽しめる。

は、これは歌姫 グルベローワの歌唱力とパネライの演技力に挟まれたシコフの影が薄い。私にはミスキャストの演出に思える。

現在廃盤中だが、当時(1992)上り坂のムーティの切れの良いリズムとスカラ座バブリーな舞台が見ものでこれがスカラ座と言わしめる。

演出家の自己満足な舞台。ウィーン・フェスティバルの悪しき伝統の演出家の自己満足を当時人気絶頂のネトレプコとビラゾンのカップルを出しに使った舞台で、ハンプソンが浮いてしまった。

⑥のミエミエの演出に比べ、プロバンス音楽祭の確信犯的な演出家の実験舞台はそれなりに理解できるものだが、「古典」は「古典」の価値があり尊重すべきと思う演出だが、私はナタリー・デッセイは好きな歌手だ

絵のないオペラはオペラではないが、大歌手を前に、若造ムーティーがそれなりに伴奏をしているハイライト集、名アリアを名歌手が歌いあげているCD

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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