今日(2月26日)はウイークデイのコンサートに行った。花粉症がひどく、鳥撮り散歩も躊躇している中でのコンサートに出かけたのは、プログラムが普段お目にかからぬ内容だったからだ。演奏者は初めて聞く名前の人だ。TVをあまり見ないので「情熱大陸」で話題沸騰の天才が初登場!とミューズのチラシに書かれていたことは理解できなかったが、6月のミューズでのロシア・ナショナル管弦楽団のコンサートでチャイコのPF Con No1のソリストを受け持つ新進ピアニストということで聴きに行った。
今日もいつものようにコンサート前の腹ごしらえに所沢駅で立ち食い「狭山そば」で季節商品ということで鴨そば:500円を注文どうもここのそばにはまってしまった。食べ終わるとちょうど川越行きが来た。一駅の航空公園で下車。二時半着で即会場に。
今日は2階の最前列中央の席だ。平日の午後だから、席は空いていると思ったが、埋まっていた。TVの力のすごさに、改めて納得。ところで「MLMダブル・カルテット」とはロシア語で音楽を愛する青年たちを意味するそうだ。
演奏会は反田恭平が、MLMのメンバー紹介で始まり、最初の曲はMLMでのショスタコの曲から始まった。この曲は初めて聞く曲だった。ショスタコのモダニズム一杯の曲で、交響曲1番同様の、珠玉の作品だった。
チャイコフスキー:「懐かしい土地の思い出」Vn 大江馨 Pf 反田恭平
私はこの手の曲は苦手だが、甘甘のジャムティーのような流れで終わった。だが何か酷寒の大地の荒涼感は感じられないほどVnの音色は美しかった。
(私の手持ち)
諏訪内晶子+フィリップ・モル:スケールの感の大きな演奏がよい。
ラフマニノフ:ピアノ三重奏No.1 「悲しみの三重奏」 Vn 岡本誠司 Vc 森田啓祐 Pf 反田恭平
正直この曲も初めてだが、どうもこのグループはロシアン・ロマンを追い求めるのだろうか。この曲も私の嫌いなタイプの曲だが、・・・・
R.シュトラウス:弦楽六重奏のためのカプッリチョ
R・シュトラウス最後のオペラの序曲ではなしの、序奏曲。この曲を単独演奏するのを聞くのは今回が初めてだが、オペラではあれば、今後の展開の呼び水として「今日の配役をあれこれ思ったり、指揮者の意図を探る糸口だったり」聴いている方の思惑が左右するが、単独での演奏だと、音の良し悪しだけがクローズアップされてしまう。その意味では少しまとまりすぎた演奏で優等生だった。
(私の手持ち)
パリオペラ座での映画:映画だけにカメラアングル、舞台装置、etc等を駆使した映像の出来は素晴らしい。そしてでだしの音楽はキャスト紹介のバックミュージックとなって、見ていて心地よい。配役も、映像に合わせ「絵になる人選」で楽しめる。その意味ではこの音楽はバックミュージック。
1990年。ザルツブルグ音楽祭 祝祭小劇場での実況録画(NHKBS)指揮:ホルスト・シュタイン+ウィーンフィル:配役も当時としては最高のベテランを配しての豪華版。なぜか映像は市販されていない?この映像はシュタインの指揮が良い。けばけばしいシュトラウスのオペラが、熟成され老境になって得られた「渋み」の良い味がでたオペラだ。
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 No.16
本日の演奏会では、若き俊英がベートーベンの最晩年の大曲にどう挑むか期待したが、第三楽章のみ7分間では判断のしようがなかった。できれば全曲演奏ができるまでに発展してほしいと願った。
ジュリアード弦楽四重奏曲団(1970/08/21Live録音):ビオラが初代からサミエル・ローズに変わった、2世代目のジュリアード四重奏団だがアスコーナ音楽祭でのLiveで抱き合わせのベルクの抒情組曲ともども私のお気に入り。
アルバンベルク弦楽四重奏団(1981/12録音):ジュリアードに比べ音色が美しいのが特筆される。全曲セットで揃えるならば最推薦版。
カールズスケ弦楽四重奏団(1978録音):全曲通しで聴きたいと安さにつられて購入したが、その後にアルバンベルクの全曲がこれ以上に安価で売り出されがっかりした。正直現在あまり聞いていない。
レナードバーンステイン(Con)+ウィーンフィル(1989/09Live録音):アムネスティの募金として売り出された6枚セットの組み物の1枚。どれもがレニーの中でも名演ぞろい。スケール大きな演奏に驚愕。
J.Sバッハ ピアノ協奏曲 No.1
反田恭平の指揮と本日の出演者総出の演奏:一言でいえば、「ロマン的な美しいバッハ」だったが、聴き終わって印象が残らないのはなぜなのか。心地よくて途中寝ていたのか?
グレングールド(Pf)+レナードバーンステイン+コロンビア交響楽団(1957録音):スタジオ録音なので、何度も撮り直しをしたのだろう。正直なところ、音楽が流れていない。
トレヴバー・ピノック(Con+Cem)+イングリシュコンサート(1981録音):躍動感の溢れたバッハで私のお気に入り。
グスタフ・レオンハルト(Cem)+ニコラウス・アーノンクール+ウィーンコンツェルトムジクス(1970?録音):ウィーンの古楽演奏の橋渡しのような組み合わせだが、素直に聴ける演奏。
カール・リヒター(Con+Cem)+ミュンヘンバッハ管弦楽団(1973録音):かつての某レコード雑誌での必聴盤だったが、今では堅苦しいBACHでしかないと思う。BACH音楽は楽しいはずだ。
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