店主、最近ギタリストのKiko Loureiro(キコ・ルーレイロ)がマイブームとなっておりまして、その流れでこんなアイテムを調達してみました。
ブラジル国内向けに昨年リリースされた教則DVD姉妹作のうちの1本、Rock Fusion Brasileiro - Técnica criativaでございます。
彼の傑作ソロアルバムNo Gravityのレパートリーにスポットを当て、具体的に解説が入っためちゃめちゃ出来の良い仕上がり。ブラジル国内向けゆえポル語字幕はもちろん英語字幕オプションすらついていないという日本のファンに冷たい仕様ですが、キコ本来の理知的でジェントルなキャラクターを体感するには、やっぱポル語でしゃべってもらわんといかん。だって無理して英語でしゃべってるキコさんってなんかバカっぽいんだもん。まそれはさておき。
こうしてビデオを通しで見て思うのは、やはりキコはブラジル人だということ。リズム、ハーモニー、その音楽的ルーツはやはりブラジルに根ざしたものが色濃く滲み出しております。至るところでバイアゥン、マラカトゥ、サンバのグルーヴが出てくるので、お里がロック出身のブラジル音楽ファン(つまりワタシのようなやつ)にとっては非常に耳当たりが心地良いです。ていうか最強。
とはいうものの、キコ・ルーレイロという男はとても不遇なアーティストであるように思え、気の毒でなりません。ヘビメタ系のファンからは(本音では)ハードなプレイを期待され、ちょっとブラジル色の濃い~のをやったりすると「そういうのはSEPULTURAに任しときゃいいんだよ」みたいな言われ方をする。その一方でブラジル音楽純粋主義的なファンからは「え~ヘビメタぁ?」とかいってハナから相手にされません。スゴいのに。こんなにスゴいのに(なんかジェフ・ベックみたいに見えてきちゃったよ)。ワタシ自身彼の音楽に触れてから日は浅いのですが、彼の音楽的背景や人的ネットワークを俯瞰するにあたり、彼ほどロック/メタル畑~ジャズ~MPB~ブラジル土着ミュージックの彼岸を越えて自由な音楽を創造できる人物はいないんではないかとさえ思うようになったわけであります。
それは僭越ながらジャンルを越えたブラジル音楽ファンの裾野を広げたいという店主の思い(ここホントは思いっきりデカ文字にしたいところ)を叶えてくれるような、言ってみれば突破口としての存在を彼の中に見出しており(←いつもながら思い込みが激しいやつ)、現在ヒジョーにこのキコ・ルーレイロなるギタリストを応援させていただいている次第です。
キコは今月下旬に「FULLBLAST」なるタイトルの新作ソロを日本でもリリース予定ですが、実は来月、裏アイテムとして、クカ・テイシェイラ(元エルメート・パスコアル・グループの一員であり、マリア・ヒタの2ndアルバムで叩いてた人ざんす)、そしてあのチアゴ・エスピリト・サントと組んだトリオユニットのCDもブラジルでリリースされるんですよーだ。
かつてマニアの間で人気を博した「ワンツートリオ(笑)」ことUm Dois Trio(ドラムとベースが一緒のメンバーじゃん)が大好きだった方(果たして何人いるのだろう)には問答無用で郵送したい気分です。お楽しみに!
・・・でも正直なところ、こういう記事ってHR/HM系ファンと純系ブラジル音楽ファンのどっちに向いて発信すべきなのかよくわかんない。たぶん誰もいない中間地点の方を宙を睨みながらなんだろうな(笑)。
諦めかけた寸前に、こちらでこのDVDをゲットさせて頂きました。
このDVD、すごいですね。悶絶モノですね。
英語字幕すら無いのが悲しすぎますけど(;∀;)
>HR/HM系ファンと純系ブラジル音楽ファンのどっちに向いて発信すべきなのか
あの、HM系ファンの方にも向いて下さい。
少なくとも、1人は大喜びする人間がいます(笑)
こんにちは、先日はありがとうございました!
ね、このDVD、音と映像だけだったら過去最強でしょう?
ただご指摘の通り「英語字幕すらナシ」で二の足を踏んでおられる方ばかりのようです。無理もありません。
いっそ簡単な日本語解説文とかつけようかと思ったのですが、この入荷枚数では全くモトの取れない作業なのは明白で、諦めざるをえません。申し訳ないです。
間もなく例のDVD「Iniciantes」が入ってきます。ドゾヨロシク!