不可解だと
現代のオスロ。最愛の息子を亡くしたばかりのアナとその父マーラーは、悲しみに暮れる日々を送っていた。
そんな中、墓地で小さな音を聞いたマーラーは墓を掘り起こし、孫の身体を家に連れて帰る。うつ状態だったアナは生気を取り戻し、人目につかない山荘に親子で隠れ住むようになるが、還ってきた息子は瞬きや呼吸はするものの全く言葉を発しない。やがて、招かれざる訪問者が山荘にやって来る。
同じ頃、別の家族にも悲劇と歓喜が訪れていた。(「作品資料」より)
愛する者を亡くした者たちの元に死んだ者たちが戻ってくる。
そんな様を描いた北欧ホラー。
幼い息子を亡くしたアナとその父、マーラー。
姉妹か恋人か、やはり愛する者を亡くしたエリーザベト。
そして妻を事故で亡くしたばかりのダヴィッドと子供たち。
ある夜、街で不思議な現象が起こり、彼らの元に死んだ者たちが戻ってくる。
戻ってきた者たちは話すこともできず、ただ息をしているだけ。
それでも喜ぶアナやエリーザベト。
ダヴィッドは少し戸惑い気味。
彼らが悲しみに暮れる様を序盤は描き、その後、死んだ者たちが戻ってきてからの様子を描くが、物語は静かに進行していく。
戻ってきた者たちがどのような行動を見せるのか、アナたちは彼らに対し、どのような行動を取るのか、気になる展開であった。
しかし、静かに進んでいく話で、やもすれば睡魔に襲われてしまいそうになったな。
やがて静かにではあるが、戻ってきた者たちが、その本性を見せ始める。
たとえ愛する者が戻ってきたとしても、それは悲劇なのだろうか。
ホラーではあるが、激しい展開があるわけではなく、静かに流れていく物語。
しかし、最後は絶望ということになるのかな。
/5
監督:テア・ヴィスタンダル
出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ビヨーン・スンクェスト、ベンテ・ボシュン、バハール・バルス
於:シネ・リーブル池袋
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