CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-251「静かなる復讐」(スペイン)

2017年08月22日 01時16分20秒 | スペイン映画
君の近所が好きなんだ
 夫が強盗事件に関わった罪で服役しているアナは、息子を抱え、家族が経営する寂れた町のバーで働いている。夫の出所が迫り、漠然と将来を案ずるアナ。
 ある日、昼から酒を煽り賭け事に興じるような客たちに混じり、物静かで身なりも比較的整った風変わりな男がいることに気付く。ホセとなのるそのミステリアスな男は、毎日店に通い、次第に他の客や店で働くアナの家族とも打ち解けていった。
 アナもホセに惹かれていき、やがて二人は男女の関係に。(「KINENOTE」より)


 冒頭、宝石強盗の運転手をしていた男が逃走に失敗し、警察に捕まるシーンから始まる。

 そして、バルで働く人々とその客たちを映し出すが、その中で冒頭に捕まった男の妻、アナが店で働いているのが判り、客であるホセという男がアナに対して興味を持っているのも判ってくる。

 アナには子供もおり、そして夫も間もなく出所する。

 しかし、アナは出所してくる夫との生活に漠然とした不安を抱えており、そんなアナに近づいてくるホセに惹かれていき、ついには一線を越える。


 てっきりホセとアナ、そしてアナの夫による三角関係によって事件が起こるような物語が展開するんだろうなと思っていた。

 強盗の運転手役であった夫が出所し、その男に対し、物静かな男であるホセが敵対心を見せ、二人の間に不穏な空気も流れる。

 そしてホセは、彼に惹かれていたアナをついに誘い出し、息子とともに夫から身を隠すようにさせる。

 ここでいよいよホセと夫との対決になるのかなと思っていたら、そこからは予想外の展開で、ホセがアナに近づいた本当の理由が判る。

 そしてホセは夫を連れて目的を果たすため、タイトルにもなっている復讐を果たそうとする。

 ホセには、病院で寝たきり、植物状態となっている父親らしきものがいたり、妻か恋人らしき女性と仲睦まじき姿のビデオを観たりしており、もしかするとと思ったりしたが、正しくそのとおりだったな。

 果たして、ホセは目的を達成することが出来るのか。
 そして、アナとその夫に対し、最後はどのような行動に出るのか。

 後半に明かされる真実と予想外の展開、そしてその行き着く先など、興味深くて面白い作品だった。


 アナが出所直前の夫に面会に行った時、二人が会うのはベッドのある一室。
 そこで二人はセックスするのだが、「ザ・レイジ 果てしなき怒り」のときにも、その服役状態に驚いたが、スペインの刑務所事情には驚きなところがあるな。

/5

監督:ラウール・アレバロ
出演:アントニオ・デ・ラ・トレ、ルト・ディアス、ルイス・カイェホ 、ラウール・ヒメネス 、マノロ・ソロ
於:新宿シネマカリテ

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