「おながわ海中漫歩」 ちょっと海へ

宮城の海に潜って40年以上、最新の女川湾の情報をお知らせします。
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2013年10月31日(木) パヤオ撤去開始(女川町指ヶ浜沖)

2013-10-31 20:49:20 | 女川湾の海情報

 東日本大震災の大津波で女川町指ヶ浜のホタテやマボヤの養殖施設が流され、沖合の水深33mで絡み合って形成さてた巨大な物体「通称:パヤオ」の撤去作業が今日始まりました。

 女川町指ヶ浜沖合の作業現場(女川町御前湾)

 テレビや新聞などで何度か報道された指ヶ浜沖の「通称:パヤオ」は、水深33mの海底から直径約5mの円筒形で高さが約20mもそびえ立つ巨大な物体となり、メバルやクロソイなどが集まる魚礁となっていた。

 先日の台風26号の影響で水深15m付近の浮き球が水面まで浮上した為、急遽撤去されることになった。


2013年10月20日(日) 台風26号の影響で!!

2013-10-20 18:18:22 | おながわ海中漫歩「ちょっと海へ」

天気:くもりのち雨

海況:北西の風弱く うねりあり (強風・波浪注意報発令中)

気温:14℃  水温:18.5~19.0℃

透明度:1~3mと悪い

 今日は、先日(16日)三陸沿岸を通過した台風26号の影響で女川湾の各浜でも被害があり、アリエルチームと一緒に復旧・調査活動をしてきました。今日の天気は、午後から悪くなる為、午前中勝負と判断し、早朝より女川港へ出動した。まずは、女川造船場の船揚げ用のレールに堆積した砂利等の撤去作業。朝の干潮を利用し約1トンの砂利を除去できた。これで当分の間、船舶の上下架が大丈夫だ。

 籠に入れて車で引張り揚げて陸揚げ(籠に7分目で約50kg)

 次に向かった場所は、指ヶ浜の沖合にある通称「パヤオ」だ。先週NHKの取材で撮影したばかりの場所だが、今回の台風の影響で浮上がってきたとのことで調査した。沖合いに向かうとうねりがあり、現場に行くと今まで水深15m付近にあった養殖用の浮き球が多数水面に浮かんでいた。

   水面に浮上した養殖用の浮き球(約100個)

 早速、エントリーし潜水調査を開始したが、透明度が1m前後と悪く、慎重に調査した結果、水深15m以深にあった絡み合った養殖施設に付いていた大量のホタテの殻が台風の影響で落下し、全体が浮き上がったようだ。

 水深20m付近にあった養殖施設が水深5m付近まで浮上

 水深10~13m付近

  水深18m~25m付近まで絡みあったロープ(直径30~50cm)

 水深32mの海底に落下し堆積したホタテの殻

 現在も大型の台風27号が日本列島に接近中です。今週25日前後にも三陸沿岸にもっとも近づく予報が出ている為、また被害がでないか心配だ。

 

 


2013年10月14日(月) 今日の竹浦の海は最高!!

2013-10-14 17:25:47 | おながわ海中漫歩「ちょっと海へ」

天気:快晴

海況:南よりの風弱く ベタ凪

気温:18℃  水温: 水面 20.0℃  水底 19.8℃

透明度:7~8m

 今日の女川湾は、昨日までの強風も治まり快晴でベタ凪、そして透明度も回復し最高のダイビング日和となった。今日は、アリエルチームに便乗し、マダコの抱卵など女川湾の生きものたちをビデオ撮影しながらの60分オーバーのダイビングをアゴ島と弁天島で楽しんできました。

  

 マダコの抱卵は、現在4カ所ほどあるがハッチアウトがすでに終了した個体もある。先週アゴ島で発見した個体は、巣穴も大きく撮影しやすいでの、この個体を狙ってゆっくりと撮影できた。

   抱卵して約1週間の個体(HDVより)

 その他は、昨日と同じようにクチバシカジカ・オコゼカジカ・ダンゴウオ・フサギンポなども観察でき撮影することができた。

 縞模様は、興奮したり警戒すると現れ、この模様で個体識別ができる。

昨日は、ピンク色のダンゴウオが多かった為、今日は、赤いダンゴウオを徹底して探した結果、アゴ島で2個体発見できた。

    アゴ島で発見した赤ダンゴ2個体

  あくびするギスカジカ(体長30cm)

 現在、大型で非常に強い台風26号が接近中です。明日から女川の海も大荒れ状態になる予報が出ていますが、週末までには回復するでしょう。

 また、明日(15日)からmaresテクニカルセミナー開催(16・17日)の為、横浜に出張します。

 


2013年10月13日(日) クチバシカジカ・オコゼカジカ・ダンゴウオ三昧

2013-10-13 17:09:55 | おながわ海中漫歩「ちょっと海へ」

天気:晴れ

海況:西北西の風強く 風波あり(うねりなし) 強風注意報発令中

気温:20℃(日中)  水温:水面 20.2℃  水底 19.8℃

透明度:3~7m

 今日の女川湾の海上は、西よりの風が強く、うねりはないが沖合のアゴ島周辺では、風波の影響で船は大揺れで大変だった。今日は、仙台のダイビングショップ・カームさんがツアーで竹浦の海に潜りに来ていただきました。

 ダイビングショップ・カームさん   今日の弁天島

 1本目は、アゴ島へ。クチバシカジカを狙って探索した結果、成魚2個体だけで幼魚などは観察できなかった。しかし、久しぶりに白いオコゼカジカを姿を現してくれて大満足のダイビングだった。

 白いオコゼカジカ(体長7cm)

その他、フサギンポ、ムラソイ・クロソイ・エゾイソアイナメなどやマダコの抱卵など観察できた。

 フサギンポ(体長40cm)

 2本目は、弁天島へダンゴウオ狙いで様々な環境を探索した結果、ピンクのダンゴウオ4個体を発見できた。しかし、赤いダンゴウオは、残念ながら発見できなかった。

    ピンクダンゴ

その他、オコゼカジカ(YEL)とクチバシカジカは、定位置で観察できた。

 オコゼカジカ(体長7cm) 弁天島の定位置

 これから北西の季節風が強く吹くようになると女川湾の水温が1週間毎に1℃ほど下がってくるが、透明度が10mを超えることもある。


2013年10月9日(水) 台風が日本海を通過すると!!

2013-10-09 05:21:43 | 女川湾の海情報

 今日は、台風24号が日本海を北上し夕方には温帯低気圧に変わる予報。この時期(9月末~10月)に日本海を通過する台風の影響で太平洋沿岸では南よりから南東の風が強く吹く為、黒潮に乗って暖流系の小魚(幼魚)たちが三陸沿岸に流されてくる。季節回遊魚と呼ばれる魚たちである。

 女川湾でも毎年様々な季節回遊魚たちがやってくる。ダイバーに人気のあるミナミハコフグの幼魚などハコフグの仲間やスズメダイの仲間、ツノダシ・インドヒメジ・コバンヒメジ・カミソリウオなど房総半島から南の海域では普通種だが、女川湾でカラフルな魚を観察できることが北のダイバーの楽しみでもある。

  ミナミハコフグの幼魚(2cm)  カミソリウオ(12cm) 

 ハナオコゼ(8cm)  インドヒメジの幼魚(5cm)

 ソラスズメダイ(3cm)  スズメダイ(3cm)

 コバンヒメジの幼魚(5cm)