猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

それでも、愛してる

2012-09-19 02:04:21 | 日記
「それでも、愛してる」という映画を見にいった。ジョディ・フォスター監督、メル・ギブソン、
ジョディ・フォスター共演。
(私はシャルロット・ゲンズブールとソフィー・マルソーの次にジョディが好きである)
ジョディ主演の映画は大体1年に1本くらいは公開されていたのに、ここ何年か映画が
来てなかった。どうしてなんだろう。
というわけで久し振りのジョディの映画。うつ病になってしまった夫と、そのために
混乱していき、そして再生する家族の物語。(でもあれ再生って言えるのかなあ…)
父親の玩具会社を継いだ夫は、その重圧からか、うつ病になってしまう。全てにおいて
気力がなくなり、寝てばかり。
エンジニアの妻は手を尽くすが、一向に夫は良くならない。高校生の長男は父親を嫌い、
自分が父親に似ているところをメモに書いて、壁に貼り、似ているところをなくそうと努力している。
7歳の次男も影響を受け、学校で孤立してしまっている。
とうとうある日夫は家を出ていった。
彼は車の中のゴミを路上にあるゴミ箱に捨てるが、その時、ビーバーのぬいぐるみを見つけ、
持ち帰る。
自殺しようとするも失敗。そんな時ぬいぐるみが話しかけてきた。彼はぬいぐるみを左手にはめ、
ぬいぐるみと会話するようになった。そうすると、急に元気が出てきた。
翌日、夫はビーバーのぬいぐるみを左手にはめて家に帰ってきた。常にぬいぐるみと会話を
している夫の様子を見て、妻と長男は面食らうが、幼い次男は喜ぶ。
それから家族4人とぬいぐるみとの生活が始まった。夫は片時もぬいぐるみを離さない。
もちろん会社でも。彼の考案した「ビーバーの木工セット」は飛ぶように売れ、会社は儲かった。
彼はもうぬいぐるみなしでは何もできない、しゃべれない状態になっていた。
「元の普通の夫」に戻って欲しいと願う妻と長男との間に溝ができ、どうにもならない事態に
なって、妻と子は家を出ていってしまう。もう、打つ手はないのだ。
そして夫は、そのぬいぐるみこそが、自分と家族を引き離しているのだと、やっと気付く。
自分がぬいぐるみに支配されようとしているのがわかったのだ。そして、ある決断をする。

重たい映画だった。もちろんうつ病の話なので重たいだろうとは思っていたが、最初の方が
コミカルに進むので、割と軽い感じに描かれてるのかな?と思ったが、そうではなかった。
コミカルとシリアスをちょうどいい具合に織り交ぜているジョディの手腕は、さすがだと思った。
でも、ラストは…ああまでしなくても良かったんじゃないだろうか。あまりに辛い。
家族の再生というにはあまりにも重い。
でも、うつ病というのはそれだけ大変な病気なのだ。なまけ病とか思ってる人も多いようだが、
そうじゃない。家族や友人を巻き込む、本当に辛い病気なのだ。
ジョディはそれを伝えたかったんだろうな。

ジョディとメルは18年位前の映画「マーヴェリック」で共演して以来の大親友ということだ。
お互いにとても信頼しあっていて、ジョディは夫の役にメルを考えたのは自然だったらしい。
「マーヴェリック」、映画館で見たけど、私にはそんなにおもしろくなかったな。
「ジョディ初のコメディ」と話題になったけど、やっぱりジョディはシリアスの方が似合うと思う。

1つ気になったのが、高校生の長男のガールフレンドのこと。アメリカの女の子って、みんな
あんなにワガママなんだろうか。
長男に「何様のつもり?」とか「もうあなたには関わりたくない」とか言っておいて(そこまで
言われる程のことを長男はしていないと思うのだが)、数日後には「15回もメールしたのに無視
するなんて最低」「今から◯◯に来て」って、勝手過ぎじゃないだろうか。
そして長男がそれに従うのがなんとも…
「僕も君には関わりたくない」と言ってやれよ、と思った。
アメリカの男性はあんなふうに女性に振り回されてしまう人生なのだろうか。
コメント
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