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猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

世宗大王 星を追う者たち

2020-11-21 22:59:18 | 日記
2019年の韓国映画「世宗大王 星を追う者たち」を観に行った。

朝鮮王朝が明国の影響下にあった1442年。第4代国王・世宗(セジョン/ハン
・ソッキュ)は、の身分だったチャン・ヨンシル(チェ・ミンシク)の優れ
た才能を認め、武官に任命する。豊富な科学知識と高い技術を持つヨンシル
は「水時計」や「天体観測機器」を次々に発明。それらは庶民の生活に大い
に役立てられた。一方で、「明の従属国という立場から脱し、朝鮮の自立を
成し遂げたい」という夢を持つ世宗も、朝鮮独自の文字である"ハングル"を
創ろうとしていた。天と地ほどの身分の差を超え、特別な絆を結んでいく2
人。だが朝鮮の独立を許さない明からの攻撃を恐れた臣下たちは、密かに2
人を引き離そうと画策する。

韓国の演技派スター、ハン・ソッキュとチェ・ミンシクの共演による史実を
基にした映画。この2人の共演であることと歴史が好きな私にとっては見逃
せない作品。1442年、朝鮮の民が安寧な生活を送れるようにしたいと思っ
ていた世宗大王は、時刻を正確に知ることができる「水時計」の構造に目を
止める。明の図案を模写したという器用な男チャン・ヨンシルは雑用係をし
ているの身分だったが、科学の知識は誰よりも優れており、独自の発想
と身近な材料で、自動的に時間を知らせる「水時計」を完成させ、その才能
を正式に王に認められ思いがけず王宮の武官に任命される。
チャン・ヨンシルという人がの身分でありながらどうして優れた科学知
識を持っていたのかという疑問はあるが、独学で学んだのか、あるいは天才
だったのかもしれない。水時計を完成させたヨンシルを世宗が武官に任命し、
武官の服を与えるシーンは感動的だ。ヨンシルは「私のような者が武官に」
と感動して泣く。世宗という王は常に朝鮮の民のことを考え、朝鮮が明から
独立することを希望していた。そして朝鮮独自のハングル文字を創製した朝
鮮王朝最高の王と言われているらしい。その王と、科学者で発明家のヨンシ
ルの絆はとても強かったようだ。
けれども出身のヨンシルが王の信頼を得て厚遇されていることを良く思
わない臣下も出てくる。臣下たちの間に支持派と反対派の争いが生じ、王宮
内には不穏な空気が漂うようになっていく。臣下たちが皆男性なので仕方な
いのだが、登場人物はおじさんだらけ。女性は下働きの女性やヨンシルの弟
子がちょっと登場するだけである。既に亡くなっているのか、王の妻も出て
こない。明国の上層部も当然男性ばかりだし、まさにおじさんの映画。その
中で王や王の息子の豪華絢爛な衣装はとても明るく感じられる。
王とヨンシルが寝転がって星空を眺めながら語り合うシーンがとてもいい。
身分を越えた固い絆は感動的だ。後半物語は大きく動いていく。「これまで
の大改革を明に隠し通せるはずがない」と考え、明からの攻撃を恐れた臣下
たちの計画により王とヨンシルの運命は翻弄されていく。とても見応えがあ
っておもしろい映画だった。歴史に埋もれてしまったヨンシルのその後を思
う。今年は「悪の偶像」と、ハン・ソッキュ主演の映画を2本も観に行けて
嬉しかった。どちらもハン・ソッキュの圧倒的な演技力がすごかった。


ピエトロのパスタ大好きです。家の近くにピエトロがあります。チーズが濃
厚でおいしゅうございました。



ベルに似た野良ちゃん。








コメント (2)
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