ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

インターステラ―

2014-11-27 02:17:14 | あ行

やっと見られた!(笑)


「インターステラ―」80点★★★★


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近未来。

世界的な食糧不足が起こり
地球はじわじわと瀕死の状況に向かっていた。

トウモロコシ農家のクーパー(マシュー・マコノヒー)は
ある日、娘が気づいた不思議な現象によって
ある場所に導かれる。

そこでは人類が住める惑星を探しに宇宙へ向かうという、
重大なプロジェクトがひっそりと進んでいた。

かつて科学者でありパイロットだったクーパーは
博士(アン・ハサウェイ)らともに、
途方もない宇宙への旅に出ることになるが――?!

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「インセプション」クリストファー・ノーラン監督×
マシュー・マコノヒー×アン・ハサウェイのSF。

フツーの宇宙モノじゃないと思ってたけど
予想通りでもあり、超えてた。けっこう、傑作かも。

特に
「未知との遭遇」がファースト映画で
SF好き、宇宙モノ好き、ディザスターけっこう好きなワシには
かなりツボでした。

ツボったポイントは

(1)知的で基本静かなSFであること。
   「2001年宇宙の旅」×ダンカン・ジョーンズ監督「月に囚われた男」×「ゼロ・グラビティ」のリアルって感じ。


(2)「地球がもうダメ」な、近未来の状況が異常にリアルなこと。
    エイリアン襲来とかでないんだよねー。


(3)すべてに“科学っぽい”リアルがあるところ。
   特に「時間」を、興味深く描いている。

   私たちが見ている星の光は、何十年、何百年も前に光った光だとか
   「わかっちゃいるけどピンとこな?」な世界を、優しく解説するように描く試みがおもしろい。
   「その惑星で数時間を過ごすと、地球では23年経っている」(!)とかね。


(4)ワームホールとかブラックホールとか慣性の法則とか、難しい事柄を
   「なんとなく、感覚でオッケー」な程度に理解させてくれること。
   まあわかんないところも一杯あるし(苦笑)
   都合よくね?もなくはないんですけど、これはこれで十分。


(5)ベタな「ヒーロー話」でないところ。
   マシュー・マコノヒーだけに
   ブルース・ウィリスやベン・アフレックが地球を救ったりするのとは違うんだねー。


(6)意外とシンプルな冒険話なところ。宣伝では「父子愛」が強調されてるけど、それよりも科学話がおもしろかった。
   あと、ラブも薄いところ(笑)。

(7)ラブは薄くとも、やっぱり“愛”がポイントなところ。
   「インセプション」にはイマイチ入れなかったけど、これはいい感じ。


約3時間で「うへえ」と思ったけど、
本当に退屈知らず、あっという間でした。
これぞ、時間の不思議。


おすすめです。


★11/22(土)から全国で公開。

「インターステラ―」公式サイト
コメント (4)
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