のびたとブレイク

生き生きと第三の人生を歩んでいます
うたごえ ウォーキング ボランティア 時々花と金魚

ひもじさも 笑って詠める 今ありて

2016年11月02日 08時33分11秒 | うたごえ

衣食足りて 礼節を知る

まさしく そうだろう 食べるものが無かった戦後すぐの時代 それは心も荒廃していた

ようやく食べるもの 住むところが安定して始めて 人間の心を取り戻す

 

すると 人間は 違う欲に走る 

金欲 物欲 出世欲から 性欲 貪欲etc 108では収まらないかも知れない

金持ちなどは 貧乏のことなど忘れてしまう もともと恵まれて育った者も同類か

 

ひもじい・・・私の小学生時代 何も無ければ どんなものも食した

つつじの花から こおろぎ マツムシ 蛇 蛙 生きるためになんでも食べた

何も無い冬 空腹を満たすために雪に醤油をかけてお腹に入れる

 

低学年の遠足 山の中から町まで歩く

川のそばで昼食 私は弁当など持てない 皆と離れて川を見つめていた

先生がそばに来て弁当を分けてくれた りんごも貰った あの恩は今でも忘れない

 

家の中にまで 雪が降ってくるあばら家 干し大根の葉も尽きる

おしんのドラマのダイコン飯 あんなに米は無い 米なんて食べられない

今は 贅沢ではないが食が足りて ひもじい時代も笑い話で披露できるのだ

 

 

亀戸天神と亀戸駅の中間に 梅屋敷がある

江戸時代にあった梅屋敷を意識して 現在は亀戸名産を販売したりお休み処がある

時には ここで 落語会の催しもある 私はまだ聞いたことが無い

 

入り口に こんな歌が詠まれている

『恋しさと 飢えと 寒さを比ぶれば 恥ずかしながら ひもじさが先』

百人一首に 『逢いみての 後の心に比ぶれば 昔はものを 思わざるなり』 がある

 

 

このパロディか 発想された歌なのだろうか

ウォーキングの時にいつも通るが 誰が詠んだか分からないでいた

特にそんなに気にもしていなかったと言うのが 正直だろう

 

昨日 思い出して ネットで調べてみた

落語の 「大名房五郎」 宇野信夫作 三遊亭円生が演じたそうだ

この中に この歌が出てくる 話は面白いが概略次のようである

 

房五郎とは下谷車坂に住む大工 独身である

腕が良くて 家の設計も抜群で大名屋敷なども出入りして収入はかなりある

あまりにも腕も頭が切れるから 人呼んで大名の落とし子かとも言われた

 

それなのに 金は持たない 恵まれない人たちに施しをして歩くからだ

ある金持ちから家の発注を受けた かなりの吝嗇で有名である

彼は受けないだろうと他人が言ったが 金が無ければ施しも出来ないと出かけた

 

11代将軍家斉の時代 時に浅間山の大噴火 天明の大飢饉が江戸を襲っていた

ケチ一徹の見下しで 話は破断して帰った 房五郎とて面白くない

彼は他に 書画骨董の目利きも長けていた ある日 その金持ちを品評会に誘った

 

偽の画を廻りと共謀して吊り上げ 200両の大金で落とさせた それで施しが出来た

その金持ちは近所中に自慢して その画を披露したが ついに偽物して分かる

房五郎が言う 本物を渡すから 人生苦しい時に見て欲しい

 

偽物は 心が晴れて居る時に見ればよい どんなものも本物に見えるだろう

所であの金はどうしたんだ? みんな米に変えたのか?

はい 旦那様の欲があまり深いので あなたの金を食い物にしました

 

この話の中に この短歌が出てくる

『恋しさと 飢えと 寒さを比ぶれば 恥ずかしながら ひもじさが先』

そうだったのか ようやく この歌の謎(笑)が解けた

 

 

さあ 今日は下町のうたごえ亀戸だ

大きなホールに 100名程度参加される 外は冬の気温らしい

ひもじい時代も一緒に生き抜いてきた同世代の仲間たち 今は幸せを分かち合う

 

         最後までお読みくだ-さいまして有難うございました m(_ _)m

 

 

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