のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

北大 15

2009-09-05 | 小説 忍路(おしょろ)
里依子の口から小樽という言葉を聞いた瞬間、私の中でそれは伊藤整と激しくつながった。私は里依子にその話をした。そして明日、彼女と一緒に小樽まで行きたいと申し出た。里依子が親戚の家に行っている間私は伊藤整の小説の舞台を訪ねてみたいと思ったのだ。  それはいわば、かかわりない二つの偶然が私の小樽散策を必然たらしめたのであった。これは人のつながりのありふれた形なのだろうか。  思えば昨年の夏、私が初 . . . 本文を読む
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