のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

道立近代美術館 14

2009-09-24 | 小説 忍路(おしょろ)
私は苦しそうに座っている里依子の額にそっと手をあてた。彼女は上目づかいに私を見たが、そのまま身を動かさなかった。里依子の額は火照るように暖かく、熱があるのだと思われた。私はこれ以上里依子を引きまわしてはいけないと、もう一度考えた。  それに今夜、会社の上司の送別会があると言っていた。その会に彼女がどうしても出席しなければならないのであれば、今日これ以上彼女に無理をさせてはならない。  それで . . . 本文を読む
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