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下水処理水の植物への影響

2021-07-04 01:04:52 | 自転車で神田川

 カルガモがお尻を空に向けて、川底の水草を食んでいます。


 川底がはっきり見えるほど、水は透明ではありませんが、カモが餌に困らない程度に水草は育つようです。

 


 川の縁にマンションが建ち、その場所の川壁がツタで覆われていました。


 ヒートアイランド対策だろうと思います。


 植物の緑を利用した、クーラーの消費電力を抑える努力が、未来の脱炭素社会に繋がる筈です。


 いっそのこと、神田川のコンクリート壁を全部緑で覆ってしまえばと思うのですが如何でしょうか。

 


 源水橋の手前の右岸に、2mほど低いスペースが設けられていました。


 人々が水辺に近づく為だろうと思いますが、現状は中途半端に見えます。


 それとも何か他に目的があるのかもしれません。


 そして下流に、新目白通りが渡る高田橋が見えてきました。

 

 

   
 高田橋に着いて神田川を振り返ると、鈍色に光る神田川が、ビルの中を流れていました。


 飛び石伝いに対岸に渡れた源流から此処までの川の景色が、我が人生と重なります。


 水嵩は増えましたが、雑多な物を蓄え、流れは緩慢です。


 そして急ぐ必要もないのです。

 


 高田橋を左岸から右岸に渡り、高戸橋の交差点に出ました。


 新目白通りが明治通りと交差しています。

 

 そういえば、この明治通りが環状5号線であることを知る人は、そう多くないかもしれません。

 

 神田川は環状5号線を超えて、更に深く東京の核心部へと進んでゆきます。

 

 

 

 神田川は高田橋の下を抜けた直後、流れを東に変えて、明治通りが架ける高戸橋を潜り、新目白通りに並走して飯田橋へと向かいます。


 私は高戸橋交差点を渡って、神田川を覗き見ました。

 

 目の前に高田馬場分水路の吐水口が口を開けていました。


 新宿区の落合から、新目白通りの下を流れ来た高田馬場分水路は、高田馬場渓谷を迂回して、約1.5㎞先の、この場所で神田川に合流します。

 


 高戸橋に移動して吐水口を観察すると、合流地点に三本の流れを認めました。


 一番左が神田川の本流で、中央と右の流れが高田馬場分水路です。


 高田馬場分水路は落合で妙正寺川と合流した後、道路を支える為と思う隔壁で二列に分けられ、この吐水口へ流れ下ります。


 そしてこの時、面白い現象に気づきました。夫々の吐水口ごとに、河床の緑の濃さが異なるのです。

 


 そこで再び高田橋に戻って川を見下ろすと、上の写真の中央部の緑が最も濃く、次いで右側、次に神田川本流の緑が少ないことが分かりました。


 最初は、透明度の差と思ったのですが、透明度にそれ程の差があるようには見えません。


 そこでネット検索すると、次のようなデータがヒットしました。


 「神田川水系の生物相に及ぼす下水処理水の影響


 詳しい説明は省きますが、中央の吐水口は下水処理水の割合が高く、本流の水温より10度ほども高いようです。


 冬期水温に10度の差があれば、以下の写真のような、水生植物の生育に差があっても不思議ではありません。


 しかし、すぐに水温は均一になる筈で、生態系への影響を語るまでの必要はないと思います。

 

 

 

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