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神田川の不思議な現象

2021-07-05 00:16:37 | 自転車で神田川

 神田川の上を渡る高戸橋のすぐ横に、都電荒川線を渡す橋梁があります。

 

 私はこの電車に一度も乗ったことはありませんが、片道14,000円弱の貸し切り制度があるので、何かの機会に使ってみたいと考えています。

 


 高戸橋の交差点から新目白通りの歩道を進み、最初の脇道を左へ曲がると、曙橋が緑に包まれていました。


 この橋の竣工は1981(昭和56)年だそうです。

 

 親柱に嵌められた橋名札が40年の歳月を物語ります。

 

 

  
 曙橋の袂から、豊島区側の左岸を走り始めました。

 


  「神田川桜並木 自転車・歩行者専用道路」の掲示に、この桜並木は、豊島区制施行50周年記念として設けられたもので、延長830m ソメイヨシノ77本 つつじ2880本 ヤマブキ230本が植栽されたことが記されていました。


 豊島区制施行50周年は1982年ですから、僅か40年で、こんなに見事な桜並木が育つのですね。

 


 曙橋の100m程下流に面影橋が架かります。


 「面影橋」という言葉の曲が私の耳に残っていたので、ネット検索すると多くの曲がリストアップされました。


 私の耳に残る歌と重なったのは六文銭の「面影橋から」でした。


 それにしても、本当に数多くの曲で「面影橋」が歌われていることに驚きました。

 

 

  
 橋の袂に「面影橋の由来」が説明されていました。


 「目白台から続く鎌倉街道を推定される古い街道沿いにあり、姿見の橋ともいわれていました。


 橋名の由来には諸説あり、公明な歌人である在原業平が鏡のような水面に姿を映したためという説、

 

 鷹狩りの鷹をこのあたりで見つけた将軍家光が名付けたという説、

 

 近くにいた和田靭負(ゆきえ)の娘であった於戸姫(おとひめ)が、数々の起こった悲劇を嘆き、水面に身を投げた時にうたった和歌から名付けられたという説、

 

 などが知られています。


 なお、姿見の橋は面影橋(俤橋)の北側にあるもので、別の橋だという説もあります。」

 

 
 橋を右岸に渡ると、都電荒川線の「面影橋駅」に電車が到着するところでした。


 次の「早稲田駅」が都電荒川線の終点です。

 

 
 面影橋から右岸を100mほど進んだ先に三島橋があります。


 橋の位置を地図で確認すると不思議な現象に気づきました。


 下の概念図をご覧下さい。


 水色の太い線が神田川で、赤い線が豊島区、新宿区、文京区の区境です。


 黒い を記した三島橋の付近で、不自然に新宿区が豊島区に嵌り込んでいます。


 疑問に思って調べてみると、神田川が直線状に整備される前、川の流れに沿って区境を決めた結果であることが分かりました。

 

 


 
 新宿区が発足したのは1947(昭和22)年です。


 しかし、国土地理院がウエブ上で公開している、1928年頃に撮影した空中写真を確認すると、神田川は既に現在の流路とほぼ同じです。

 

 しかも、区境線と同じ線を描く、三日月湖状のものも見えています。


 神田川沿いの区境の不思議は、1914(大正3)年に、当該地区で旧戸塚町が町制施行した時代に遡る話だと思います。

 

 
出典:国土地理院撮影の空中写真(1928年頃撮影)

 

 

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