団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

父親の介護認定から亡くなるまで

2024-03-02 05:37:07 | 介護

ピンピンころりがいいと思ってもそう上手くいかないのが現実、

長生きすれば誰でも介護を受ける側になる、私の父が介護認定

を受けたのが今から14年前、父が85歳の時だった、当時実

家で母と二人暮らしだったが「誰かが侵入してきた、預金通帳

がない」明らかに言動がおかしいと母から連絡があったが、そ

の時はそれほど深刻にとらえなかった。

 

翌日大学病院の精神科に行き検査の結果、レビー小体型認知症

と診断された、薬をもらいその足で市役所に行き介護認定の申

請、1週間後認定調査員が実家にきて父と面談、1ヵ月後要支

援2(日常生活の一部に手助けが必要)と判定された。

 

それから地域包括センターから連絡がありケアマネジャーのY

さんが担当となった、ディサービスにも通ったが認知症の症状

は日を追うごとに幻覚症状が悪化、母への暴言そして昼夜構わ

ず私のところに支離滅裂な内容の電話が頻繁にくるようになっ

た。

 

半年後には持病も悪化し体力も衰え呼吸も出来ない状態になり

老人病院に入院、人口呼吸器を装着した状態で5ヵ月、最期は

多臓器不全で亡くなった、結局父が望んでたピンピンコロリと

はいかなかった、ただこの時の経験で私自身介護認定の一連の

流れを理解できて8年後母が父同様認知症になり介護認定をう

ける時に生かされたと思っている。


老いを激しく嫌悪するとき

2024-02-27 05:35:30 | 介護

劇作家で演出家の鴻上尚史氏の著書「ほがらか人生相談」で老

いた父親についてふれている、身体が不自由になり介護用おむ

つから大便が漏れ、それがベッドに広がり、毎回母親がその処

理をしてたという、その時の心情を俳句が趣味の父親がメモに

残していた「糞まみれ、これがおのれか歳暮れる」

 

鴻上氏の父親は40年間小学校の教師を勤め、地域の自治会長

もやり、色んな会合でリーダー的存在だっただけに苦しい胸の

内を俳句にぶつけたのかもしれない、実は私の父も晩年認知症

になり、おむつをして夜中に大便が漏れることが度々あった、

その始末を母がしてて私が実家にいくと、いつも愚痴をこぼし

てたものだ。

 

父が亡くなって当時の心境を殴り書きで書いてた大学ノート

を見つけた「情けない、惨めだ、なんで俺が認知症に」正直

息子として生前もっと寄り添ってればと複雑な気持ちだった、

人間は齢老いて自立することができなくなると老いを激しく

嫌悪するということを痛感した。

 

 

 


老老介護が6割を超えた

2023-11-07 05:54:32 | 介護

2022年の厚生労働省の国民生活基礎調査によると同居

高齢者を介護する世帯のうち、65歳以上の老老介護は63

.3%と過去最高だった、高齢の配偶者や親を自宅で世話する

ケースが増えており75歳以上同士の割合も35.7%であっ

た。

 

95歳の認知症の母と一日中、二人きりの日が続くと曜日

感覚すらなくなるという70歳女性、妻の排泄介助の大変さ

をあげ、このままでは共倒れになると思って自宅での介護に

終止符を打って施設に入所させたという70歳男性、アルツ

ハイマー型認知症の診断を7年前に受けた88歳男性は自分

のマンションを「ここは誰の家なんだ」と毎晩84歳の妻に

繰り返し問いかけるという。

 

施設への入居は経済的に厳しい、一緒に暮らしたい、理由

様々だが長期になると共倒れになるリスクも高まることは確

かである、私の場合はひとり暮らしの母が認知症になった時

点で遠隔地だったこともあり施設入居を決めた、2年間お世

話になり亡くなったけど今思うとプロに任せてよかったと思

っている。


認知症の両親を看取って思うこと

2023-09-28 05:43:57 | 介護

先般、東京都世田谷区で71歳の夫が認知症の68歳の妻を殴

打し死亡させた悲しい事件があった、本人は「寝ようと思った

のに何度も話しかけられ腹が立ち、腹や頬を殴ったけど死ぬほ

ど殴ったかは記憶にない」と供述している、老々介護、高級住

宅地での事件、介護認定は?地域包括センターへの連絡は?施

設入居の検討は?新聞記事を読みながら私の両親のことを思い

出した。

 

13年前両親とも86歳のとき父は認知症になった、要支援2

だったがケアマネジャーに相談、デイサービスに定期的に通う

ことにした、老夫婦二人だけの生活、妄想、幻覚、「母ちゃん

に男がいる、金が盗まれた、このままでは自分の身が危ない、

母ちゃんと離婚するから家を探してくれ」と懇願、なんとか説

得しようとしたが最後は「母ちゃんの男に殺されてもいいのか」

と怒り、日を追うごとにエカレートしていった。

 

母にとって地獄の半年だったが、父は持病の肺の病気で入院す

ることで認知症の恐怖から母も私も解放された、その後父は人

呼吸器をつけたまま半年後になくなった、そして、あれほど

知症に嫌悪感を持ってた母が9年後、父と同じレビー小体型

知症になり壊れていく母を目の当たりにしたときは正直うろ

えた、今でも鮮明に覚えている亡き両親の晩年の思い出であ

る。


介護破産しないためには

2022-11-02 05:38:49 | 介護

親の介護で子供が自己破産や親が入居してる高齢者施設の費用

を滞納、そうしたケースが増えている、介護破産までいかなく

ても予想外の出費が降りかかってきてお金の苦労に直面したら

誰もが不安になるものである。

 

母親を在宅介護できず介護有料老人ホームに入居させたが入居

一時金が500万円、毎月の入居その他の費用が25万円、母

親の年金が月15万円、入居一時金と不足分の10万円を退職

金から充当してるが、10年も経過しており資金が枯渇すると

いう72歳男性の体験手記が掲載されていた。

 

私の母の場合、ケアマネージャーに入居一時金のないところを

探してもらったことと、毎月の経費は5万円程の不足分がでた

がそれは親の預金の範囲内でまかなうことができた点はラッキ

ーだったいえるかもしれない、ただ入居期間が2年だったから

可能だったことで、もし3年を超えたら不足分は私が払うしか

なかった、やはりいつまで入居するか、いつまで生きるかが、

わからないだけに難しい問題である。