ここに二柱の神、議(はか)りて云(の)りたまはく、「今吾が生める子良からず。猶天つ神の御所(みもと)に白(まお)すべし」とのりたまひて、即ち共に参上(まいのぼ)りて天つ神の命(みこと)を請ひたまひき
ここに天つ神の命もちて、ふとまに卜相(うら)へて詔(の)りたまはく、「女(をみな)の、先に言へるに因(よ)りて良からず。また還り降りて改め言へ」とのりたまひき
【そこで二柱の神は相談され、「今私たちが生んだ子は、不具児でよろしくない。やはり天つ神のおられる所に参上してこのことを申し上げよう」とおっしゃって、すぐに一緒に高天原に参上し、天つ神の指示を仰がれた
そして天つ神のご命令で、鹿の肩の骨を焼いて裂け目の形で神意を知るという占いをした結果、天つ神は「女が先に唱えたのがよくないのだ。再び淤能碁呂島に還り降って、改めて唱え直しなさい」と仰られた】
★ふとまにに卜相(うら)へて
神意を判ずる卜占。鹿卜(らくぼく)であろう
フトは太で、尊貴・立派などね意を表す美称
マニは「神意のまにまに」の意味
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