古事記・安康天皇・弟の嫁さがし・叔父大日下王子の妹

御子【穴穂御子】、石上（いそのかみ）の【穴穂宮】に坐しまして、天下治めたまひき

天皇、【いろ弟】・【大長谷王子（おほはつせのみこ）】のために、【坂本臣】らの祖・【根臣（ねのおみ）】を【大日下王（おほくさかのみこ）】のもとに遣わして、詔（の）らしめたまはく

「汝命（いましみこと）の妹、若日下王（わかくさかのみこ）を大長谷王子に婚（あ）はせまく欲りすれば、貢（たてまつ）るべし」とのらしめたまひき

★穴穂御子（あなほのみこ）

安康天皇

穴穂→大和国山辺郡石上

奈良県天理市石上町

★穴穂宮

山辺郡田村

天理市田村

★いろ弟

同母弟

★大長谷王子（おほはつせのみこ）

のちの雄略天皇

★坂本臣

建内宿禰の子の木角宿禰（きのつのすくね）の後裔

★根臣（ねのおみ）

根使主

★大日下王（おほくさかのみこ）

仁徳天皇と髪長比売との間に生まれた皇子

■允恭天皇の御子、穴穂御子（安康天皇）は石上（いそのかみ）の穴穂宮にて天下を治めた

天皇は弟の大長谷王（おおはつせのみこ・のちの雄略天皇）のために、坂本臣らの祖先の根臣を、天皇の叔父に当たる大日下王（おおくさかのみこ）の所に遣わして

「あなたの妹の、若日下王を、大長谷王と結婚させたいと思うから、妹を差し出しなさい」と伝えた