何日たったのか
両手じゃ足りない日数を
閉じては開き数えても
開くことない心の扉は
鍵がかかってビクともしない
執念深い方じゃない
乾ききった表面の薄さが
そろりと吹く風に浮く
どこかに飛んで行けばいいのに
涙のシミが離そうとしない
見透かすように重い空が
冷たい雨を絞りながら
白い雲になろうとしてる
何日続くのか
青空の声が聞こえた
外を見なければ気付かない静かな雨
ふつふつと湧き上がる思いを
心の中に閉じ込めて
能面よりも孤独なピエロが笑う
目の前を通り過ぎる拍手も笑いも
聞こえてはいるけれど
見えてはいるけれど
心を満たす思いとは裏腹に
忘れようとして笑い
消し去ろうとして涙をこぼす
自分を見なければ知らなかった内側の心
日時計の高さが長さを決める
目線の高さが変わらなくなったら
歩く街並み眩しさの度合いまで
時間によって天気によって
毎日変わる世界を気付かずに進む
迷うことなく目的地を目指し
ナビのごとく同じ道を帰る
遠くから見守る陽射しも
高さを変え強さを調整し
すべてに光を与えながら
ひとりひとりの芯を映しだす
見た目が変われば気分も変わる
すれ違う人が気付くはずもなく
降り出した雨が避けるはずもなく
元を知らなきゃ間違い探しも出来やしない
たった数時間のたった数分の
あまりにも小さな変化が
最大級の効果をもたらすなら
それもいいかもしれない
避けていた幼さを過去に置き
思い切って違う手をつかむ
ざわざわと揺れる未満の心
風がささやく頷く言葉
すべてを満たすモノは無い
あと一歩踏み出す時
いつも目の前に立ちはだかる
足りないもの
ああしたいこうなりたい
ああしようこうできるかな
スタート地点の未満の願望が
ゆらゆら揺れる
足りないものを満たすために
表面張力の力を借りて
ギリギリの頑張りを注ぎ込んだら
あふれたモノはなんだろう