昨日、意識の奥行について書きましたが、
奥行を追究していくと、結局、
今この瞬間にある世界にどれだけ
気づくことができるか、なんですね。
気づけなければ、存在しないも同じ。
在っても、ないになってしまう。
どれほど貴重な黄金のカケラがそこに在っても、
何の価値もない荒涼とした世界として
それを生きることもできる、ということ。
昔、学生時代に「雑草という草はない」という
言葉を教えてくれた人がいました。
生物学者でもあった昭和天皇のお言葉だそうですが、
雑草として道端の草を一絡げに片づけてしまえば、
何の変哲もない「ただの草」でしかありません。
けれど、見る人が見れば、
その草には非常な薬効があったり、
とても珍しい形状をしていたり、
はたまた、味わえば得も言われぬ地味ある
貴重な野菜かもしれません。
はたまた、新種の植物であれば、
学者にとっては一大発見、
人生を変えるほどの出合いという可能性も。
それを見る人によって、
これだけ意味合いの違ったものになるのですね。
いかに、何の変哲もないように見えるところから、
見るべきものを見出すのか。
「もの」自体に価値があるのではなく、
「価値を見出す目」の力量が問われるところ
なのでしょう。
普段何気なくする動作でも、
プレゼンス(今この瞬間にいる)で行うのと
無意識に行うのではその質に雲泥の差があります。
そう考えると、日常生活のすべてに
「些細なこと」として流せるものなど
何一つない、と気づきます。
以前、地元のお不動様の護摩供を見に行って、
壇上のお坊さんたちの中で一人だけ、
最初から最後まで完璧なプレゼンスでいた方
がいたのですが、本当に見事、
というしかありませんでした。
これが本当の修行なのだろうと感服しながら
その動作のひとつひとつ、佇まい全体を眺めると
無意識にペタペタと歩いて登場してくる
お坊さんたちと比べて、意識の密度、
奥行、質ともに別次元でした。
ここまで、「在る」ということを磨き上げることが
できるんだな、とも思ったのですが、
この在り様に至るまでに、どれだけこの方が
日々の修練を積み重ねてこられたのか。
その桁違いの集中力と持続力が多少なりとも
わかるので、感服してしまうのです。
雑に生きていたら、こういう在り方は絶対に
できません。
何事も「雑用」にしないでいられる感性も、
先天的なものなのか後天的に培われたものなのか、
いずれにせよ、それを継続できるというのが凄い。
一時だけ、たまたまできたというのではなく、
安定的に常にその状態でいる、というのは
まるで別のことなのです。
それは、決して一朝一夕にできるものでは
ありません。
瞬間瞬間を「小さなこと」「些細なこと」
或いは「大きなこと」「特別なこと」にしないで
淡々と、丁寧に行う。
私自身、今現在そんなことがとてもできている
状態ではありませんが、今まで以上に
意識していこうと思います。
去年の年末年始から、
「実践すること」と「繊細に行うこと」
というテーマが来ているので、今年これを
どこまで深めていけるか、挑戦です。
ふと、これは「意識の密度を高める」ということ
をするのだな、と今気づいたのですが、
ある程度の意識の密度があって、
初めてできることというのがあるのでしょう。
たぶんこれはその土台作りなんだろうな、
という気がしています。
私がお伝えしている感情解放ワークでも、
よく「心の筋力」ということを言っています。
居心地の悪い感情のエネルギーに触れて
じっとそこに留まっていられる力がある程度
育っていないと、
核心を掘り下げていく視野を支えられなかったり
統合が起こっていく意識のフィールドを
保てないとか、ワークの進捗を冷静に識別
できなかったりするからです。
これから私がやろうとしているのは、
この「心の筋肉」の質・量ともにさらに
繊細にバージョンアップすること。
これができたら、ワークでお伝えできることも、
随分と増えたり、ひょっとしたら別のやり方
を提示できたりするのかもしれません。
以前は、意識の密度を高めて見る、
ということをすると、物凄く消耗してしまって、
とても無理だな~と思っていたのですが、
最近は以前よりは大丈夫になってきているので
こういう方向性への意欲が湧いてきて
いるのでしょう。
何事もタイミングと順番がありますね。
今この瞬間の一歩を、侮らず、
確実に踏みしめていく。
この一歩のバイブレーションが、
宇宙のどこまで響いているのか、
じっと聞きながら。
実践あるのみ、ですね。
【イベント情報】*********
●満月の瞑想会
2018年1月31日(水)19:00~22:00
●感情解放ワークショップ
2018年
1月6日(土)、17日(水)、27日(土)
基礎 10:00~12:00 アドバンス 13:30~17:00
●スピリチュアル特別講座⑧
「内なる神とつながる」
2018年
2月12日(祝月)、21日(水)
詳細はホームページをご覧ください
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