本当に自分が歩むべき道を歩めたら

先日、セッションの中で
クライアントさんが、

本当にこれが自分の道だということが
出来たなら、すべてはスムーズに行くはず
と言われたのですが、

きっとこういう風に思っている人、
多いだろうな、と思ったので、
私なりにこれについて、
思うところを書いてみようと思います。

結論から言ってしまうと、
本当にそれが自分の行く道だったとしても、
全てがすんなりうまく行く、ということは
ないですよ、と声を大にして言いたいです。

逆に、本当にそれが自分の行くべき道
だからこそ、諦めて他の道を行くという
逃げ道はないし、真剣だからこそ、
人一倍の苦しみを味わうこともあります。

人は、自分の歩む道によって
磨かれるところがあると思うのですが、
磨かれる身というのは、
痛いし苦しいものだということを
忘れてはなりません。

好きなことだから頑張れるし、
他の人がやったら苦痛でしかないことも、
それ自体が喜びであったりすることも
もちろんあると思います。

けれど、誰しも至らないところはあるし、
人間臭く、嫉妬したり奢り高ぶったり、
勘違いしていたり、未熟過ぎて
わからなかったり、ということが
ありますよね。

そういうところを、ごりごり
磨かれるわけです。
自分の大好きな道によって、
これしかないと信じた道によってね。

それほど思い入れのある道でなかったり、
むしろどうでもいいというような道
であったなら、やめてしまえば
それで済むわけだし、
大して悩むこともないでしょう。

けれど、それが自分にとって
本当の道だから、諦めることも
逃げることもできないのです。

もう、ガチで向き合うしか道が無い。

それが、自分の本当の道を歩むこと
なんですよね。

それさえ見つかれば全てハッピーキラキラ、
ジェットコースターのように、
全部が一気にうまく行って、
何の心配もしないで済む
と言うようなものでは決して無い、
と私は思うのです。

自分の道を見つけ、歩むことを
苦痛からの解決手段のように考えるのは、
やめた方が良いでしょう。

きれいで高尚な謳い文句に
マインドは容易く騙されますが、
それは、紛れもなく逃避です。

逃げている限りは、
逃げてきたものがいつまでも
付きまといます。

本当に自分の歩むべき道を歩みたい
と思うのであれば、今この瞬間に
自分が味わっていることから
逃げてはなりません。

なぜなら、
今この瞬間の自分自身を本当に
引き受けることこそが、
道になっていくからです。

答えは、今この瞬間の自分にあります。

だから、そこから逃げていては、
答えに辿り着けないのです。

頭でものを考える人は、
そのように聞いても、
今この瞬間の自分を引き受けない
状態から、どうやってそれをして
答えに辿り着くのか、という
疑問が湧いてくるでしょう。

そうしてまた、
本当に在るべき自分から
逸れて行ってしまうのです。

それが自分を引き受けないで、
迷路に迷い込ませるマインドの
トラップだとも気づかずに。

本当にあらゆる逃げ道を断って、
真剣に自分自身に向き合った人なら、
それはわかるのです。

いつまでも、理屈を頭でこね回して
時間を浪費することのないように。

往々にして、自分のやりたいことが
わからないと言う方は、何かしら
本当に自分を生きることから逃げていたり
はぐらかしているところが
あるように思います。

自分を生きることを否定して、
何か別のものになろうとしているから、
自分がわからなくなっているのです。

多分、在るがままのこの自分に
向き合うことが、とても辛いのでしょう。

それが辛いのだということにすら、
ひょっとしたら気づいていない
かもしれません。

でも、自分を深く見て、
感じることが出来ないということは、
自分に対峙できていないわけですから、
この事実を真剣に受け止める
必要があるのではないでしょうか。

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