ドルゴンは生まれた子供を嬉しそうに抱き ドドも義姉上にそっくりだと
喜びを隠そうとしなかった。
そんなドルゴンに
「陛下からの命令でホーゲの軍に合流しろとのことだ」ドドは伝える。
「ようやく出番が来たか 腕が鳴るぞ いよいよ父の出陣だ」と子供をあやす。
それを聞いた小玉児は「なぜこんな時に?娘に忘れられるわよ」不満顔
「そんなことはない ずっと屋敷にいて体がなまっていた
その間 君は休養してくれ 戻ったら娘に妹をつくってやるんだ」
「なぜ 妹なの?息子だって産めるわ」
「あはは 息子は腕白だが 娘なら君に似て可愛いし優しくしてくれるぞ」
ドルゴンは優しく言う。
機嫌の直った小玉児はにっこりとする。
2人の姿にドドも笑顔。
だが 外に出ると真剣な表情のドルゴン
玉児の寝宮
玉児は母に祈っていた そこへドルゴン
ドドはドルゴンを呼び戻そうとするが
スマは「戦に行く十四親王にお言葉をかけさせて下さい」頼む
ドドは少し考えると「では早くしてくれ 小玉児が待っている 私は帰る」
帰ろうとするドドをスマは引き止める。
「私からのお守りです どうか無事に戦から戻ってきてください」と差し出す
ドドは受け取ると「最近 ずいぶん私に優しいな」と言う
「お嬢様と十四親王を見てたら 気にかけてもらえない十五親王が気の毒で」
ドドはうなずくと
「慈悲深いのだな この前も辮髪をくれた あの馬の尻尾は私の髪より柔らかい」
「気にいりましたか?」スマは嬉しそうに聞くが
「もちろん 何頭も馬をみたが あんな美しい尻尾は初めてだ 配下にも辮髪を失ったものがいる 同じように編んでやりたい どこの馬かだけでも教えてくれ」言う
スマは悲しげに「あれは私の髪です」
「君の髪の毛?」
「以前切った髪に馬の尻尾を混ぜました」それを聞くとあわてて立ち去るドド。
玉児とドルゴン
「玉児 久しぶりだな 懐妊の祝を伝えていなかった」
玉児は涙をこぼしながら
「分からないの 母が死んで この世で誰を信じていいのか
陛下から又寵愛を受け こうして身ごもった 私に冷たかった人たちも
急に媚びへつらい始めた 昔は他人の厚意が嘘か本当かなんて
疑った こともなかった でも今なら理解できる 陛下が私を寵愛するのは
兄を引き込むため そして私にはこの子しかいない
この子次第で 後宮での私の立場も変わる 信頼できる家族もいない
私は孤独よ」すがるように言う。
「何を言うのだ 君には私がいる 私は友だろう」励ますドルゴン
「だからこうしてあなたを呼んだの 毎日あなたの上げた灯籠を見ていると
心が落ち着いたわ」
それを聞くドルゴンの顔は嬉しそう
「私のそばには存在したのね あなたという真の友が」
「生涯 君から信頼される友でいよう 約束する 一生君の為に戦うと」
笑顔になる玉児 じっと見つめ続けるドルゴン
「母上は正しかった 本当に頼れるのは彼一人だけよ」玉児は胸の中で思う。
(結ばれないなら 友でいよう そして永遠に消えることのない友情という名の愛)
そして
ホンタイジは 祖大寿は敵将とはいえ 使い道のある男だ
必ず生け捕りにせよ ドルゴンと阿古拉に命令を下した
その時 阿古拉はナムチョンが懐妊したことを知る。
信じられない様子の阿古拉
ホンタイジは海欄珠の子供が泣いているのをみると おむつを替えると言いだした
止める海欄珠に「父親が替えて何が悪いのだと替え始めた。
手が汚れても それまた楽しい2人の様子
「困ったものだ そなた母子のせいで戦に行きたくない 朕に何かあれば
もう会えなくなる」ホンタイジの言葉に涙ぐむ海欄珠
「そんな目で朕を見たのは初めてだな 望みは1つ 朕と同じくらいそなたも
朕を想ってほしい」ホンタイジも又涙を浮かべる
うなずく海欄珠を優しく抱き寄せるホンタイジ
(ホンタイジの想いにほだされてしまったし ホンタイジも海欄珠だけは本気なのね)
卓林の墓
「喜んで サイチーヤーが地獄で苦しんでる あなたの敵を討つため
陛下の子を身ごもったわ 最初は産みたくもなかったし 何度も流産しかけた
でも子は生き延び この世に誕生してしまったのよ 愛せないと思ったけど
一日一日と成長する姿をみるにつけいとおしくて 手放すのが惜しくなる
父親のいない子にするのが 不憫で仕方がないの 卓林 許して
この子の為に生きる」涙ながらに許しを乞う海欄珠
その時 阿古拉とナムチョンの争う声が 急いで隠れる海欄珠
阿古拉は絶対に俺の子だと言い張る ナムチョンは違うという
「俺と逃げて 三人で暮らそう 」「本気?」
「本気だとも 君が身重だと聞き 覚悟を決めた 名誉や権力はどうでも良くなった」
それを聞くとナムチョンは鼻で笑い「あなたの子じゃないわ」
「君はホンタイジを愛していない 俺の子だ」「面倒な人ね」阿古拉の手を振り払う
もめる2人の会話から 卓林は哲哲がオボイに殺させたと阿古拉が白状するのを
聞いてしまった海欄珠は驚き 2人の前に姿を現す。
「今の話は本当?」驚く2人
「本当なら天に誓いなさい」阿古拉の頬を打つ海欄珠
「卓林の敵がサイチーヤーでなく哲哲だったなんて 復讐は終わっていない
どうして隠していたのよ どんな思いで、、」となじる
止めに入るナムチョン「阿古拉のお陰であなたも福晋に慣れたのよ」
「弟をそそのかしたわね」「卓林にこだわるのをやめたら?」
ナムチョンは海欄珠を気絶させる。
部屋に運ばれた海欄珠は卓林の夢にうなされて
気がつくとそばにホンタイジがいた。
海欄珠は阿古拉に会わせてと頼むと ドルゴンと出征した後だった。
ナムチョンも風邪きみで誰にも会わないと言う。
「どうして みんなで私の事を騙すの?」様子がおかしい海欄珠に
「欄児 何の事だ 話してみろ」尋ねるホンタイジ
「疲れた 眠ります」「そうか また様子を見に来よう」
「結構です 心配ありません」
タナの霊前に「敵は別にいたのよ 卓林を殺したのは哲哲だった」
ドルゴンと祖大寿
もう少しの所で祖大寿は撤退 追いかける阿古拉とホーゲ
だが ドルゴンは止める
息の根を止めると言うホーゲ達
「殺してなんになる 生け捕ってこそ敵は動揺し戦わずして勝利できる」
「命令だ 全軍 撤退して城を守れ 違反者は死罪だ」ドルゴンは命令をする。
だが不満な阿古拉とホーゲ
「攻めるなら今しかないのに 十四叔父上が出陣を許さない」
「戦わずして勝利を得る? どう考えても手柄を奪われたくないからですよ」
またもやホーゲに吹き込む阿古拉
「あなたは陛下の息子ですよ いつまでドルゴンをのさぼらせておく気で?」
「不服でも指揮官には刃向かえない」ホーゲが言うと
「いいえ ドルゴンをけん制するため 私は遣わされた
あなたが手柄を上げれば 陛下も喜ばれますよ」
ホーゲは意を決すると出陣すると言う
兵士たちは「十四親王の命令でないと馬 一頭動かせない」と言う
すると阿古拉は金牌を取り出し「陛下の金牌だ 従え」命令
ドルゴンの所へドドが「ホーゲと阿古拉が勝手に兵を動かした」と
知らせて来た。
怒るドルゴン「愚か者どもめ 軍令違反だ」
ホーゲ達は民家に潜む明兵に気がつかず「明軍はひるんだようだ」と
気を緩めた時 明軍に襲撃される。銃の攻撃に驚いたホーゲ達は逃げる。
ドルゴンとドドが駆け付ける。
その時 祖大寿の鉄砲がドルゴンめがけて発射 ドルゴンをかばってドドが頭を打たれた。
ドドは大丈夫とみたドルゴンはすぐさま
祖大寿の首に刀を切りつけ「どうだ 投降せよ」と促す。
だが 祖は降伏せず「攻めよ」と命令
その時ドルゴンは人形の像を見せ
「昨日飢えで倒れていた子供が握っていた泥人形だ 子供は死ぬ前に
ひと言“食べないで”と懇願した 城内の民は自分の子を食うほど
飢えているという その子は逃げ出したものの結局は命を落としてしまった
そんな子は1人だけではない
“慈母 手中の糸”“遊子 身上の衣”“行に臨んで 蜜蜜に縫い”
“遅々として帰らんことを恐る”“誰が言う 寸草の心”
“三春の暉に報い得んど”(孟郊 遊子吟)
ドルゴンやドド達が詠むと祖大寿の兵士達は一斉に刀や銃を下ろし
降伏をする。そして「将軍 民をお救い下さい」兵の説得に祖大寿もまた降伏する。
それと同時 ドドは意識を失う。「ドド 目を覚ませ 命令だぞ」
ドルゴンは怒り 阿古拉とホーゲを連れてこいと叫ぶ
「確かに襲撃を受けましたが 祖大寿を生け捕ったのになぜ罰を?」刃向かう阿古拉
「生け捕っただと? まだ罪が分かっていないか 勝手に軍を率い
兵を犠牲にした罪は死に値する」
ホーゲは「私が悪うございました」頭を下げるが
「何をひるむのです 陛下の金牌があれば」と言うとホーゲが首をかすかに横に振るが
無視した阿古拉は「恐れることはない」「陛下の金牌?」ドルゴンが聞くと
阿古拉は金牌を見せる。
「この金牌を託された私は陛下の代理も同然 それほど陛下は私を信頼しているのだ」
誇らしげに言う阿古拉に 顏色1つ変えないドルゴン
(この金牌はナムチョンが陛下からだと言って阿古拉に手渡したもの
一瞬びっくりしたけど これはナムチョンの罠)
「早く我らを解放せよ 」金牌を奪い取ると「解放だと?万死に値する」
「何だと?」「この金牌は偽物だ」驚く阿古拉
「父上が息子全員に渡した金牌はどれも図案が違うが
鷹の目には赤い石が埋め込んである 私の金牌だ
だがこれは? 赤い石がないのに陛下の金牌であるわけがない」
「嘘だ 偽物なんて」ナムチョンが自分を裏切ったとは思いたくない阿古拉
「ホーゲ お前ならこれが本物か偽物か分かるな?」見せると
ホーゲは「阿古拉 わたしを騙したな?」と睨む
ドルゴンは机をたたき「勝手に命令を下した結果 ドドは意識も戻らないどんな罪にあたる?」と怒る
ドルゴンを見据える阿古拉は「俺をどうする気だ」
「姉 海欄珠は一番の寵妃だ 俺に何かあれば姉がお前を許さない」とあがらうが
動じないドルゴン
「この期に及んで反省もせぬとは 軍法により阿古拉を処刑せよ」
容赦ない命令を下す。
直も抵抗する阿古拉は「俺を殺したら 陛下が黙っていないぞ」
「連行して斬首だ」ドルゴンは叫ぶ。
その様子におじけづくホーゲ
阿古拉の死は海欄珠に報告される
ホンタイジは「なぜ勝手に処刑した」
「軍法違反です 処刑せねば示しがつきません」ドルゴンは答える
「何だと?」とホンタイジ
そこへ半狂乱になった海欄珠が入ってくる
ドルゴンをみると「弟を返して なぜ殺したのよ?」責める
「軍法に違反すれば処罰される」表情変えずに言うドルゴン
「あなたが画作したのね?阿古拉をかえしてよ」ドルゴンの胸を激しくたたく
ホンタイジは「落ち着くのだ」海欄珠を止めようと
「ドルゴン 下がれ」と命令
「弟の敵を取ってください 弟を返すまで逃がさない」
「欄児!」ホンタイジの言葉も聞き入れず 直もドルゴンを責める海欄珠
そこへ哲哲が入ってくる
2人の間に立つと「朝廷の問題よ」と海欄珠に向かって言う
「でも 弟が浮かばれない」
玉児も「状況が分かれば 陛下が判断されるわ」なだめるが
「どうか 阿古拉の無念を晴らしてください」ホンタイジにすがる海欄珠
「この件は朕が調べよう」「阿古拉があまりにも不憫です」
「やめなさい! ウーヤー早く連れておいき」哲哲の一括
意識が戻らぬドドを看病しているのは 玉児そっくりな秀珍
「十五親王のような優しい方をなぜ天は苦しめるの?」
小玉児は秀珍が本当に従姉上にそっくりだと驚いている
「でも十四親王は 似てると言いません」無邪気に答える秀珍の言葉に
複雑な小玉児
ドドに「早く目を覚ましてちょうだい チチカも大きくなったのよ」
小玉児の声に反応するドド
チチカの笑い声に 意識が戻るドド
ドルゴンはドドを抱き起こし「お前が簡単に死ぬわけがない」と喜ぶ
「兄上を泣かせられないからな」
だがドドは「しかし暗いな 灯りをつけてくれ」という
ドルゴンは「昼間から灯りだと?」不審がる
ドドは「昼間だと? 何も見えない 私の目はどうなってる」
表情が曇る小玉児達
ドドの目の前に手をやるドルゴン 何も見えてない様子に
侍医は「頭部のうっ血が疑われるが 原因は分からない
すぐには完治は無理かと」その言葉に絶望するドルゴン
秀珍も「故郷では病気で失明した人もいましたが 治療すればきっと治りますよ」
慰めの言葉も耳に入らない様子のドド
小玉児も「秀珍の言うとおり あなたの体は丈夫だからすぐに治るはず
私達やチチカがついているわ」そういうとチチカの手を握らせる。
悲しみに暮れる海欄珠 慰める宮女
「戦に行く弟を見送ってやるどころか 責めて罵倒してしまったのよ
弟は二度と戻ってこない 阿古拉は私にとって大切な家族だったのよ
お願いだから生き返って」と泣き崩れる
そこへナムチョンが来る
「何しに来たの? よく来られたわね あなたのせいで弟は死んだのよ」
「殺したのはドルゴンだわ 母親を殺された玉児がドルゴンと手を組んで・・」
海欄珠はナムチョンを平手打ちにし 胸倉をつかむ
「何をする」
「全部知っているのよ 金牌が偽物なら 弟もあんな大胆な事はしない
偽の金牌を渡したのはあなたね?妃になるのに弟が邪魔になったから
ドルゴンに殺させた ドルゴン以上に許せない!」
喜びを隠そうとしなかった。
そんなドルゴンに
「陛下からの命令でホーゲの軍に合流しろとのことだ」ドドは伝える。
「ようやく出番が来たか 腕が鳴るぞ いよいよ父の出陣だ」と子供をあやす。
それを聞いた小玉児は「なぜこんな時に?娘に忘れられるわよ」不満顔
「そんなことはない ずっと屋敷にいて体がなまっていた
その間 君は休養してくれ 戻ったら娘に妹をつくってやるんだ」
「なぜ 妹なの?息子だって産めるわ」
「あはは 息子は腕白だが 娘なら君に似て可愛いし優しくしてくれるぞ」
ドルゴンは優しく言う。
機嫌の直った小玉児はにっこりとする。
2人の姿にドドも笑顔。
だが 外に出ると真剣な表情のドルゴン
玉児の寝宮
玉児は母に祈っていた そこへドルゴン
ドドはドルゴンを呼び戻そうとするが
スマは「戦に行く十四親王にお言葉をかけさせて下さい」頼む
ドドは少し考えると「では早くしてくれ 小玉児が待っている 私は帰る」
帰ろうとするドドをスマは引き止める。
「私からのお守りです どうか無事に戦から戻ってきてください」と差し出す
ドドは受け取ると「最近 ずいぶん私に優しいな」と言う
「お嬢様と十四親王を見てたら 気にかけてもらえない十五親王が気の毒で」
ドドはうなずくと
「慈悲深いのだな この前も辮髪をくれた あの馬の尻尾は私の髪より柔らかい」
「気にいりましたか?」スマは嬉しそうに聞くが
「もちろん 何頭も馬をみたが あんな美しい尻尾は初めてだ 配下にも辮髪を失ったものがいる 同じように編んでやりたい どこの馬かだけでも教えてくれ」言う
スマは悲しげに「あれは私の髪です」
「君の髪の毛?」
「以前切った髪に馬の尻尾を混ぜました」それを聞くとあわてて立ち去るドド。
玉児とドルゴン
「玉児 久しぶりだな 懐妊の祝を伝えていなかった」
玉児は涙をこぼしながら
「分からないの 母が死んで この世で誰を信じていいのか
陛下から又寵愛を受け こうして身ごもった 私に冷たかった人たちも
急に媚びへつらい始めた 昔は他人の厚意が嘘か本当かなんて
疑った こともなかった でも今なら理解できる 陛下が私を寵愛するのは
兄を引き込むため そして私にはこの子しかいない
この子次第で 後宮での私の立場も変わる 信頼できる家族もいない
私は孤独よ」すがるように言う。
「何を言うのだ 君には私がいる 私は友だろう」励ますドルゴン
「だからこうしてあなたを呼んだの 毎日あなたの上げた灯籠を見ていると
心が落ち着いたわ」
それを聞くドルゴンの顔は嬉しそう
「私のそばには存在したのね あなたという真の友が」
「生涯 君から信頼される友でいよう 約束する 一生君の為に戦うと」
笑顔になる玉児 じっと見つめ続けるドルゴン
「母上は正しかった 本当に頼れるのは彼一人だけよ」玉児は胸の中で思う。
(結ばれないなら 友でいよう そして永遠に消えることのない友情という名の愛)
そして
ホンタイジは 祖大寿は敵将とはいえ 使い道のある男だ
必ず生け捕りにせよ ドルゴンと阿古拉に命令を下した
その時 阿古拉はナムチョンが懐妊したことを知る。
信じられない様子の阿古拉
ホンタイジは海欄珠の子供が泣いているのをみると おむつを替えると言いだした
止める海欄珠に「父親が替えて何が悪いのだと替え始めた。
手が汚れても それまた楽しい2人の様子
「困ったものだ そなた母子のせいで戦に行きたくない 朕に何かあれば
もう会えなくなる」ホンタイジの言葉に涙ぐむ海欄珠
「そんな目で朕を見たのは初めてだな 望みは1つ 朕と同じくらいそなたも
朕を想ってほしい」ホンタイジも又涙を浮かべる
うなずく海欄珠を優しく抱き寄せるホンタイジ
(ホンタイジの想いにほだされてしまったし ホンタイジも海欄珠だけは本気なのね)
卓林の墓
「喜んで サイチーヤーが地獄で苦しんでる あなたの敵を討つため
陛下の子を身ごもったわ 最初は産みたくもなかったし 何度も流産しかけた
でも子は生き延び この世に誕生してしまったのよ 愛せないと思ったけど
一日一日と成長する姿をみるにつけいとおしくて 手放すのが惜しくなる
父親のいない子にするのが 不憫で仕方がないの 卓林 許して
この子の為に生きる」涙ながらに許しを乞う海欄珠
その時 阿古拉とナムチョンの争う声が 急いで隠れる海欄珠
阿古拉は絶対に俺の子だと言い張る ナムチョンは違うという
「俺と逃げて 三人で暮らそう 」「本気?」
「本気だとも 君が身重だと聞き 覚悟を決めた 名誉や権力はどうでも良くなった」
それを聞くとナムチョンは鼻で笑い「あなたの子じゃないわ」
「君はホンタイジを愛していない 俺の子だ」「面倒な人ね」阿古拉の手を振り払う
もめる2人の会話から 卓林は哲哲がオボイに殺させたと阿古拉が白状するのを
聞いてしまった海欄珠は驚き 2人の前に姿を現す。
「今の話は本当?」驚く2人
「本当なら天に誓いなさい」阿古拉の頬を打つ海欄珠
「卓林の敵がサイチーヤーでなく哲哲だったなんて 復讐は終わっていない
どうして隠していたのよ どんな思いで、、」となじる
止めに入るナムチョン「阿古拉のお陰であなたも福晋に慣れたのよ」
「弟をそそのかしたわね」「卓林にこだわるのをやめたら?」
ナムチョンは海欄珠を気絶させる。
部屋に運ばれた海欄珠は卓林の夢にうなされて
気がつくとそばにホンタイジがいた。
海欄珠は阿古拉に会わせてと頼むと ドルゴンと出征した後だった。
ナムチョンも風邪きみで誰にも会わないと言う。
「どうして みんなで私の事を騙すの?」様子がおかしい海欄珠に
「欄児 何の事だ 話してみろ」尋ねるホンタイジ
「疲れた 眠ります」「そうか また様子を見に来よう」
「結構です 心配ありません」
タナの霊前に「敵は別にいたのよ 卓林を殺したのは哲哲だった」
ドルゴンと祖大寿
もう少しの所で祖大寿は撤退 追いかける阿古拉とホーゲ
だが ドルゴンは止める
息の根を止めると言うホーゲ達
「殺してなんになる 生け捕ってこそ敵は動揺し戦わずして勝利できる」
「命令だ 全軍 撤退して城を守れ 違反者は死罪だ」ドルゴンは命令をする。
だが不満な阿古拉とホーゲ
「攻めるなら今しかないのに 十四叔父上が出陣を許さない」
「戦わずして勝利を得る? どう考えても手柄を奪われたくないからですよ」
またもやホーゲに吹き込む阿古拉
「あなたは陛下の息子ですよ いつまでドルゴンをのさぼらせておく気で?」
「不服でも指揮官には刃向かえない」ホーゲが言うと
「いいえ ドルゴンをけん制するため 私は遣わされた
あなたが手柄を上げれば 陛下も喜ばれますよ」
ホーゲは意を決すると出陣すると言う
兵士たちは「十四親王の命令でないと馬 一頭動かせない」と言う
すると阿古拉は金牌を取り出し「陛下の金牌だ 従え」命令
ドルゴンの所へドドが「ホーゲと阿古拉が勝手に兵を動かした」と
知らせて来た。
怒るドルゴン「愚か者どもめ 軍令違反だ」
ホーゲ達は民家に潜む明兵に気がつかず「明軍はひるんだようだ」と
気を緩めた時 明軍に襲撃される。銃の攻撃に驚いたホーゲ達は逃げる。
ドルゴンとドドが駆け付ける。
その時 祖大寿の鉄砲がドルゴンめがけて発射 ドルゴンをかばってドドが頭を打たれた。
ドドは大丈夫とみたドルゴンはすぐさま
祖大寿の首に刀を切りつけ「どうだ 投降せよ」と促す。
だが 祖は降伏せず「攻めよ」と命令
その時ドルゴンは人形の像を見せ
「昨日飢えで倒れていた子供が握っていた泥人形だ 子供は死ぬ前に
ひと言“食べないで”と懇願した 城内の民は自分の子を食うほど
飢えているという その子は逃げ出したものの結局は命を落としてしまった
そんな子は1人だけではない
“慈母 手中の糸”“遊子 身上の衣”“行に臨んで 蜜蜜に縫い”
“遅々として帰らんことを恐る”“誰が言う 寸草の心”
“三春の暉に報い得んど”(孟郊 遊子吟)
ドルゴンやドド達が詠むと祖大寿の兵士達は一斉に刀や銃を下ろし
降伏をする。そして「将軍 民をお救い下さい」兵の説得に祖大寿もまた降伏する。
それと同時 ドドは意識を失う。「ドド 目を覚ませ 命令だぞ」
ドルゴンは怒り 阿古拉とホーゲを連れてこいと叫ぶ
「確かに襲撃を受けましたが 祖大寿を生け捕ったのになぜ罰を?」刃向かう阿古拉
「生け捕っただと? まだ罪が分かっていないか 勝手に軍を率い
兵を犠牲にした罪は死に値する」
ホーゲは「私が悪うございました」頭を下げるが
「何をひるむのです 陛下の金牌があれば」と言うとホーゲが首をかすかに横に振るが
無視した阿古拉は「恐れることはない」「陛下の金牌?」ドルゴンが聞くと
阿古拉は金牌を見せる。
「この金牌を託された私は陛下の代理も同然 それほど陛下は私を信頼しているのだ」
誇らしげに言う阿古拉に 顏色1つ変えないドルゴン
(この金牌はナムチョンが陛下からだと言って阿古拉に手渡したもの
一瞬びっくりしたけど これはナムチョンの罠)
「早く我らを解放せよ 」金牌を奪い取ると「解放だと?万死に値する」
「何だと?」「この金牌は偽物だ」驚く阿古拉
「父上が息子全員に渡した金牌はどれも図案が違うが
鷹の目には赤い石が埋め込んである 私の金牌だ
だがこれは? 赤い石がないのに陛下の金牌であるわけがない」
「嘘だ 偽物なんて」ナムチョンが自分を裏切ったとは思いたくない阿古拉
「ホーゲ お前ならこれが本物か偽物か分かるな?」見せると
ホーゲは「阿古拉 わたしを騙したな?」と睨む
ドルゴンは机をたたき「勝手に命令を下した結果 ドドは意識も戻らないどんな罪にあたる?」と怒る
ドルゴンを見据える阿古拉は「俺をどうする気だ」
「姉 海欄珠は一番の寵妃だ 俺に何かあれば姉がお前を許さない」とあがらうが
動じないドルゴン
「この期に及んで反省もせぬとは 軍法により阿古拉を処刑せよ」
容赦ない命令を下す。
直も抵抗する阿古拉は「俺を殺したら 陛下が黙っていないぞ」
「連行して斬首だ」ドルゴンは叫ぶ。
その様子におじけづくホーゲ
阿古拉の死は海欄珠に報告される
ホンタイジは「なぜ勝手に処刑した」
「軍法違反です 処刑せねば示しがつきません」ドルゴンは答える
「何だと?」とホンタイジ
そこへ半狂乱になった海欄珠が入ってくる
ドルゴンをみると「弟を返して なぜ殺したのよ?」責める
「軍法に違反すれば処罰される」表情変えずに言うドルゴン
「あなたが画作したのね?阿古拉をかえしてよ」ドルゴンの胸を激しくたたく
ホンタイジは「落ち着くのだ」海欄珠を止めようと
「ドルゴン 下がれ」と命令
「弟の敵を取ってください 弟を返すまで逃がさない」
「欄児!」ホンタイジの言葉も聞き入れず 直もドルゴンを責める海欄珠
そこへ哲哲が入ってくる
2人の間に立つと「朝廷の問題よ」と海欄珠に向かって言う
「でも 弟が浮かばれない」
玉児も「状況が分かれば 陛下が判断されるわ」なだめるが
「どうか 阿古拉の無念を晴らしてください」ホンタイジにすがる海欄珠
「この件は朕が調べよう」「阿古拉があまりにも不憫です」
「やめなさい! ウーヤー早く連れておいき」哲哲の一括
意識が戻らぬドドを看病しているのは 玉児そっくりな秀珍
「十五親王のような優しい方をなぜ天は苦しめるの?」
小玉児は秀珍が本当に従姉上にそっくりだと驚いている
「でも十四親王は 似てると言いません」無邪気に答える秀珍の言葉に
複雑な小玉児
ドドに「早く目を覚ましてちょうだい チチカも大きくなったのよ」
小玉児の声に反応するドド
チチカの笑い声に 意識が戻るドド
ドルゴンはドドを抱き起こし「お前が簡単に死ぬわけがない」と喜ぶ
「兄上を泣かせられないからな」
だがドドは「しかし暗いな 灯りをつけてくれ」という
ドルゴンは「昼間から灯りだと?」不審がる
ドドは「昼間だと? 何も見えない 私の目はどうなってる」
表情が曇る小玉児達
ドドの目の前に手をやるドルゴン 何も見えてない様子に
侍医は「頭部のうっ血が疑われるが 原因は分からない
すぐには完治は無理かと」その言葉に絶望するドルゴン
秀珍も「故郷では病気で失明した人もいましたが 治療すればきっと治りますよ」
慰めの言葉も耳に入らない様子のドド
小玉児も「秀珍の言うとおり あなたの体は丈夫だからすぐに治るはず
私達やチチカがついているわ」そういうとチチカの手を握らせる。
悲しみに暮れる海欄珠 慰める宮女
「戦に行く弟を見送ってやるどころか 責めて罵倒してしまったのよ
弟は二度と戻ってこない 阿古拉は私にとって大切な家族だったのよ
お願いだから生き返って」と泣き崩れる
そこへナムチョンが来る
「何しに来たの? よく来られたわね あなたのせいで弟は死んだのよ」
「殺したのはドルゴンだわ 母親を殺された玉児がドルゴンと手を組んで・・」
海欄珠はナムチョンを平手打ちにし 胸倉をつかむ
「何をする」
「全部知っているのよ 金牌が偽物なら 弟もあんな大胆な事はしない
偽の金牌を渡したのはあなたね?妃になるのに弟が邪魔になったから
ドルゴンに殺させた ドルゴン以上に許せない!」