草の実窯だより

岐阜県のはしっこの里山のふもとから おりにふれて陶器や窯や、草木の色や雲の様子や…そよっとふく風のようにお伝えできたら

花便り 3 ( さよならの朝 )

2014-04-09 00:10:22 | 日記
今年も春蘭が咲きました。
くり猫♀が独身のころから一緒だった犬を葬ったときにくり猫♂が近くの雑木林から移植したものです。くり猫♀にとっては幼い頃の記憶に繋がる懐かしい花のひとつでもあります
我が家で共に暮らし、人間を癒し続けてくれた犬、猫、フェレット、鶏、その他縁あってその最期を見届けることになった魚や小動物たちもみな、この花のまわりに葬りました。 死ぬ、ということは宇宙という混沌のなかへもどっていくんだ、とイメージしてみました


日曜日の朝、烏骨鶏が逝きました
三人のくり仔猫たちがまだ小学生だったころ、一時は10羽以上いた烏骨鶏の最後の1羽です。土曜日の夕方くり猫♀が扉をあけたとき、いつものようにこっこっとも言わず、そっと頭をなでても、ちょっと顔をあげただけですぐに干し草に顔を埋めてしまうのでした。
とても静かな気持ちになり「逝くんだね…?」と声にだして、もう一度そっと触れて扉を閉めて…次の朝開けたとき、同じ姿勢で眠ったままでした。


月曜日、春蘭のそばに穴を堀り、くり猫♂はたくさんの花と共に鶏をねかせ、♀の帰宅を待って土をかけました
我が子らが幼かったときの記憶とひと続きの時間を生きていた烏骨鶏……
ありがとう