むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説⑲

2019-04-25 14:38:34 | 小説

 マスメディアなる物の一方通行的な情報伝達からネット化社会へと時代は移り変わっている。さらにネット化が進めばどんな未来があるだろうか。

 

     硫黄島の戦い

 

 昭和二〇年二月二一日。

 三日目朝。

 キスカのサル(血液型O型の将兵)に北側陣地から来てもらった。受けとり証を東京都で保管してもらう。

南雲 書類のやりとりを省略して。

 午前八時。

南雲 開始の合図を省略して。

 戦闘開始。

 摺鉢山のふもとに戦車を毎日二〇台並べて、被弾競争をする。

南雲 変化がないときは省略。

「それ、おれの」

 人斬り茶坊主だ。殺したかずが九〇人ぐらい。補佐官が四人。

M それをジグソー弾の、代用にするのか。

卑弥呼 邪馬台国に異国人の集落をつくるがよい。

 午後四時三〇分。

長野君 一〇人多いです。

M 捕虜一二〇名。

 今日はH.スミスがきてない。

米軍医 水をお忘れなく。

 ナチス囚人兵の死体を米軍が回収する前に、脳と内臓をとり出している。漁船でしょう油屋の番頭が来てフック弾を器用に回転させながら引き抜いて、バキュームで脳みそを吸い出す。長期間熟成させてしょう油にするそうだ。

四七四三の悪魔 「硫黄島のえさ場」ね。幽霊のえさは、人殺しの死体だけど知能が高い幽霊だけにしないと退屈して死ぬわよ。

長野君 文章が出てきました。

 しょう油屋の番頭と一緒に、笠松と堅田さんがやってきた。どちらも在郷軍人会(大陸帰りの、人殺しの組織)の統制補佐だ。笠松は四〇歳前後で、やや丸顔のざんぎり頭で身長一七五㎝ぐらい。なにかスポーツをやっていたらしくて体格がいい。堅田さんは五〇代後半くらいで満州の生体実験施設と、在郷軍人会の相手をかけ持ちでやっているようだ。堅田さんは漁船からおりると木の板を二枚おれに渡して、「こいつらに飯を食わせてやって」と言った。あとで調べておく。ナチスの解体を始めると、笠松が内臓を片っぱしに海の水で洗って、口に含んでから吐き出している。堅田さんはしばらく様子を見ていたが、おれが小腸を、切り離しているのを見て「そこはどうして切り離すの」と聞く。おれが「しょう油の質が下がるから」と言ったら、なたを手にして「それなら十二指腸で切り離した方がいい」と言いながら切りとった。堅田さんは切りとった十二指腸を水で洗ってからガムみたいに噛みしめていた。これが太平洋戦争だ。

四七四三の悪魔 知能の高い幽霊が、人殺しの内臓を食べている食感が、生魚にしょう油をつけて食べる食感とイコールよ。

 

      つづく