むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説⑰

2019-04-23 14:57:04 | 小説

   テニアン島の戦い。


麻生 ドイツはイギリス兵やソ連兵を大量に捕虜としている。

M 捕虜が足りないと鋼鉄魔神も米軍の物になるな。

小沢 おれが話をつけるから、そっちでLUNCH BOX(ランチボックス)(協同作戦のコードか物)を米軍に提案しろ。

 誰かの子供が、家の窓から外を見ている。父か母の帰りを待っているようだ。生まれてからそれまでを回想している。

 小沢大将最大出力で米軍に提案した。

 協同作戦の開催地が硫黄島(小笠原諸島の小島)に決まる。次の日から硫黄島にLUNCH BOX(食糧や陣地の図面など)が届けられ始めた。

南雲 高射砲や機銃の配置も細かく指示してある。

林 なぜだか筋肉痛になりますね。

M 米軍の大将は斬り込みに入りたいんだろ。スポンサーだ。

栗林(硫黄島の司令官) そのようだな。

M キスカのサルがきているだろう。

栗林 それよりも大陸からVIPがきている。

M 名前は。

栗林 市丸だから一番のやつだ。

南雲 ナチス囚人兵の資料が約四万人ぶんあるけど。

栗林 それをあれで片づけろと。

南雲 そうみたい。米軍と契約するよ。こっちから囚人トーチカ二〇人、竹田、宮川、長野君、M、林の二五人を生き返らせる。サイパンの一二日目、捕虜のレセプト七五〇人ぶんで二五人を三〇日間。

ニミッツ(米海軍元帥) あと一二七人ぶんでオーケーだ。

南雲 作戦コード。不死鳥。

M 他に大陸からは。

栗林 一番が三種類だ。人斬りのかず。子供のかずっ。人斬り茶坊主。

M 子供のかずが多いやつは。

栗林 一七七人。

M 人斬り茶坊主は。

栗林 どっちも多いやつだ。

M 要人警護はそっちでやるのか。

栗林 そのようだ。

南雲 グアムとペリリューから鋼鉄魔神の軍刀が届いてる。それと作戦コード、マリア。僕がマリアだよ。明日そっちで米軍のメンバーと顔合わせをやるから。

M あんたはこないのか。

南雲 ここで指示しているだけ。

M じゃあな。


 昭和二〇年二月未明。テニアンの司令室におれと林。長野君。竹田。宮川。H.スミス。スプールアンス。米囚人パイロット二人。通訳四人が集まる。

 囚人トーチカ二〇人が建物の外で待機していると、ニミッツが出てきて「おれの娘が『パーティーに着ていく服がない』と言う。海兵隊の制服を貸してやった。今度は『ダンスで踊る相手がいない』と言う。ドイツ製のピストルを貸してやった」と言いながらピストルをとり出す。

 スプールアンスの通訳が、摺鉢山(硫黄島の米軍上陸海岸地点そばにあって、中央がくぼみになっている小山)にある目玉の展開図を示す。

 対戦車砲の特別目玉がある。そこから砲撃コンテストをやるらしい。

 通訳三人が書き板を持っていて、宮川が三一四台、竹田が二九二台、長野君が五三九台。

 新兵一〇〇人を毎日摺鉢山の火口に連れてくるという。

 午後四時三〇分に試合(捕虜のレセプト)開始。スプールアンスとニミッツが斬り込み装備。H.スミスが記念写真を撮る。

 摺鉢山の火口に一か所下まで続いているすべり台があって、そこが共同墓地。

 林が下で上陸艇の米兵と死体を交換。

 毎日一二〇人捕虜のレセプトができるように連絡する。

 おれたちが出たあと、囚人トーチカ二〇人が司令室に入った。囚人トーチカは交替制で、昼間は一〇人稼働。

 

  つづく