むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説⑱

2019-04-24 12:52:20 | 小説

 

   硫黄島の戦い

 

 昭和二〇年二月一六日。

 おれたち二五人とドイツ軍の格好をしたニミッツ、スプールアンスが白塗りのB29(米軍の長距離爆撃機)で硫黄島に着陸する。

栗林 ドイツと日本は同盟国だ。

 ドイツの将校は摺鉢山に住まいがある。おれと林は、ドイツの将校と摺鉢山に登った。

 すべり台(死体をふもとへ捨てる場所)を確認する。

 ふもとにおりて海岸を歩いていると、ドイツの将校二人を見た市丸が
「貴様あー、日本人かあ」と叫ぶ。どう見ても日本人じゃない。

栗林 市丸少将の覇気が充満しておる。

 とりまきみたいな補佐官が五人いて苦笑いしていた。

 

 二月一九日。

 上陸地点は南東海岸。H.スミスの合図で始まる。始まった。

M 二〇〇〇人ほどだ。斬り込みや囚人トーチカ(機銃撃ち)が一五〇人ぐらい配置されているから余裕で片づけられる。

「大日本帝国の恐ろしさを見せてやれ」乃木のまごが叫んでいる。

 南雲 ナチス囚人兵は全員ワルサーP38を携行しているから、うかつに姿を見せると撃たれるよ。

 長野君と宮川が戦車を被弾させる。通訳が書き板を更新。竹田は近くにきた戦車を撃つ。宮川の通訳が命中するごとにガッツポーズをしている。

栗林 日本軍は米軍の猛烈な艦砲射撃にびくともしない地下陣地を構築していた。

M 宇宙人の声はどうする。

南雲 それは未来の地球人が過去をかいま見てしゃべっている声だよ。

栗林 訓練はしているが急所をはずす作戦とやらを多少実行しておる。

M 小道具がいろいろあるんだろ。

栗林 母島(近くにある)に野良犬千匹がスタンバイしている。他にかまどうま(昆虫)千匹のかごが一〇〇個と、トノサマバッタ千匹のかごが五〇個。むかでのバケツが一〇〇個ある。目がいいやつには、昆虫作戦がいい。

M 子供が一七七人いるやつは。

一七七 おれの女に手え出したらぶっ殺すぞ。

M 歯はじょうぶそうだな。

 午後四時三〇分。戦闘が終了した。

 東京都(北側陣地)の斬り込みが西海岸に並ぶ。

 一七七が出てきて話しかける。全員で一七七を撃つ。数分後に輸送機がやってきて一七七の死体を収容して戻っていく。

長野君 靖国神社に奉納するそうです。

 NO RIGHT一〇〇人が摺鉢山に登ってきた。

 火炎放射器のタンクにコーヒーや食事が入っている。林の持ち場に斬り込み二人、上に八人と斬り込み装備のニミッツ、スプールアンス。

 米軍の無線係が、摺鉢山のへりで座標を指示。全員火口におりてくる。

 囚人トーチカ神戸がまざっていたナチス囚人兵三人(装備が違う)にフック弾(かぎ型のもりを電動圧縮空気で発射。へルメットと頭蓋を貫通する威力がある)を撃つ。

死に神 ひみこさまのあいであでして。

 残りの九七人を、芋虫の袋頭巾にする。

 ニミッツとスプールアンスが待っている。記念撮影だ。

 三人で死体を引きずりながら共同墓地(すべり台)へ歩く。

米囚人パイロット その写真おれが買うぜ。

林 これどうやって立たせるんですか。

M それは教えられない。

 袋頭巾立つんだ。

市丸 毛唐ども。みな殺しだあ。

M 捕虜一二〇名。

米軍医 北側のテント(夜襲)は省略しましょう。

 

 二日目朝。

 スプールアンスの通訳に、捕虜の書類を渡す。受けとり証と作戦解説書をくれた。

 摺鉢山攻略と玉名山攻略の二方向作戦。日本軍側へは塹壕づくりの作業を静観して、戦車は一日四〇台まで。

栗林 午前八時開始。

 市丸がラジオに聞き入っている。午前八時まで彼の好きな曲や番組を放送していた。

M 軍神がなにか言ってるぞ。

市丸 貴様あー、日本人か。

 開始だ。

 午後四時三〇分。

 フック弾発射装置を五台にした。

長野君 八人多いかと。

南雲 撃つ場面と芋虫の袋頭巾を省略して。

 スプールアンスとニミッツが死体を引きずる。おれが二つずつ引きずった。これで終わりだ。

南雲 終了の気合いを省略して。

M 捕虜一二〇名。

米軍医 特攻作戦は省略ですね。

 

   つづく