むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説㉓

2019-04-29 13:10:56 | 小説

 前回までのあらすじ。アッツの陣地構築から、太平洋戦争に召集された主人公のM。文字が読めないと理解できない難解な太平洋戦争の核心に接近。それにしても本という物はどうしてうそが平然と書かれているのだろう。

 

     硫黄島の戦い。

 八日目朝。

南雲 マリアより。トータルで一〇〇〇人以上死傷させている摺鉢山の囚人トーチカ五人を北側に送って。

 栗林の方へ五人送る。

栗林 稼働率がいい中央の銃座でコンビネーション撃ちしてくれ。

  囚人トーチカが使っていた双眼鏡をもらう。

 午前八時。

 前線に自動小銃の弾を満載したトラックが進む。子供みたいなやつ(背が小さくて童顔)が負傷した味方を撃っている。

南雲 それ協力者だから。

RANK BのSS 売り場にない商品の在庫を、片手落ちな店員に聞いたら用心棒が出てきて「自ぶんで仕入れろ」と言う。

H.スミス ベルリンにRANK Aが集結してる。RANK Aは二〇一人~五〇〇人が多く一〇〇〇人を超えるとAA。一〇〇〇人以上殺したやつが数百人いるようだ。手口は戦車で町や村を制圧したあと、ピストルだけで射殺(なぜか同時通訳の声がある)

「日本兵の小銃使いは動きながら銃を撃つ」

林 米軍の広報がしゃべってます。

M 「動きながら」は、なにか変だ。

 午前一〇時すぎ。

 トラックに少し大きめの機銃を乗せて、ナチス囚人兵二人が摺鉢山のふもとにやってきた。

 投降したソ連兵を二万人撃ち殺したという。

 三〇代後半くらいで動作の機敏な方が射手だな。

 今日は投降する日本兵を撃つらしい。

 米軍の指揮官が穴を指さす。

 上の穴から小銃使いが二人を撃つ。

 指揮官のそばにいた書記官が時計を見ながら、なにかを書きとめる。

 NO RIGHTが火炎放射器でトラックの荷台を燃やす。

 荷台が燃えながら、トラックが戻っていく。

 午後三時。前線へ。ゆっくり進みながらナチス囚人兵を撃つ。おれたちと運転手を見比べて不思議そうに近づいてくる。スプールアンスが撃つ。

 捕虜を連れて摺鉢山に戻ってくる。

南雲 マリアより。先着一名RANK A。

M かずは。

南雲 二八九だけど。

M 市丸より多いな。

 穴の奥でH.スミスがカバーを書いている。赤いインクでAのスタンプ。シベリア経由。さすが司法書士。

長野君 一四人多いかと。

南雲 H.スミスの様子を省略して。知能が高い幽霊でシミュレーターを動かすから。

笠松 おれはまだ生きてるけど。

 一四人片づいた。

 死体が一四体。

 田舎町の名前を言う声が聞こえる。

 広場に集められる人々。兵士はいない。そのノズルだ。次々とピストルで頭を撃ち抜く。

M 林君、空を飛ばすか。ときどき殺さないやつにこだわらないで、SSが読み上げるカウントの経過に合わせるんだ。

林 米軍の広報がなにか言ってます。メモしないと。

M ヨーロッパ人幽霊を米国で使用するときに書類幽霊(中国人の幽霊を子供に変換した物。現地にそういう事務方がいる)が必要。シミュレーターを日米で共有。

 町役場。全員をひとりで撃ち殺す。自動小銃は使わせない。サイドカーに乗って農家をまわる。夜は死体だけの家で服を着たまま眠るようだ。酒を飲むとすぐ吐く。

RANK AのSS 発注ミスをしたときは、材料や生産工程が改良された商品を、問屋が多く納品してきたと客に説明していつもの倍売る。

 終点だ(すべり台に着いた)。下まですべり落ちていけ。
 

       つづく