〈7日目〉その3
ミロのビーナスとサモトラケのニケを見た後は、やっぱりこれ。・・〈モナリザ〉ですね
ドゥノン翼の中の、〈ジョコンドの部屋〉と呼ばれる展示室の中央に、モナリザはありました。
この絵だけはやはり特別なのでしょう。ほかの作品に邪魔されることなく、単独で展示されています。
しかも、防弾、防湿ガラスに保護されています。ルーブル広しといえど、これほど特別扱いされている収蔵品は、
おそらくほかにはありません。縦77センチ、横43センチしかない小さな作品ですが、存在感はピカ一。
そして、人だかりのすごいこと!幾重にも人垣ができています。
写真を撮る人、食い入るように見つめる人・・・。だれも、この作品の前を離れたくないのです。
モナリザをじっくり鑑賞した後はこちら。
アングルの〈横たわるオダリスク〉。鮮やかな画面と、官能的な姿態に目を奪われます。
ここから、ロマン主義絵画の逸品が目白押しです。昔、教科書で見た作品が目の前にあります。
ダビッドの〈ナポレオン1世の戴冠式〉です。縦6・3メートル、横9・7メートル。畳なら40畳近い大作です。
実は、この作品と同じ構図の作品が、ベルサイユ宮殿にもあります↓(ダビッド本人による複製画です)。
この写真にはあいにく写っていませんが、ルーブル版に描かれている人々が皆、白い服を身につけているのに対し、
ベルサイユ版の作品の中に一人だけ、ピンクのドレスを身にまとった女性が描かれています。
この女性こそ、ダビッドが思いを寄せていたナポレオンの妹だといわれています。
続いては、ルーブル収蔵絵画の中で、モナリザと人気1位の座を争うといわれる作品。
ドラクロワの〈民衆を率いる自由の女神〉です。
1830年のフランス7月革命を描いたこの作品、ロマン主義絵画の代表作といわれます。画面から躍動感が伝わるようです。
そして、ジェリコーの〈メデューズ号の筏〉。実際にあった船の遭難事故を題材に描いた、縦4・9メートル、横7・1メートルもの
大作で、1819年のパリのサロンに出品されました。死体を描いたこの作品、「理想の美からは程遠い」と物議をかもすことに
なったのですが、のちに美的革命の土台を作ったと評価されることになります。
フェルメールの作品にも出会いました。〈天文学者〉です。
フランス旅行に出かける前、豊田市美術館で開かれていたフェルメール展で見た〈地理学者〉と、大きさ、構図がそっくり。
対になる作品といわれるわけがわかりました。
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