物差し(ものさし)
我が家には仕事がら古い物差しがあります。
二尺差しです。
私共が生まれる前に購入したもののようです。
と言うか、もしかしたら京都の問屋さんから頂いたものかもしれません。
尺差しですので、一般の方にはあまり馴染み深いものではないかもしれませんが、呉服の世界では今でもこの尺差しが普通に使われておりますし、寸法を言うのも「尺・寸・分」なのです。
普通の方がお聞きになられると、不思議な感じがすることでしょうね。
当店はもともと京都の出身で、戦前、朝鮮の京城(今のソウル)駅前で大きなお店を構え、沢山の人(日本人や朝鮮の人)を使って商売をしていたそうです。
引き揚げるときに持って来たと言う少しの写真で見たのですが、立派な店構え、立派な建物でした。
その後色々あって、京都の親類とは縁を切っていたので、戦後母の伝手で九州に引き上げてきたそうです。今でも私共の本籍は長ったらしい京都の住所になっております。
この物差しで思い出したので、私が聞いていた事の一部を書いてみました。