「きもの」な毎日  北九州八幡・大道呉服店

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オペラ「蝶々夫人」 at 北九州芸術劇場

2014-11-28 12:34:02 | 日記
11月22日(土) 北九州芸術劇場大ホールに於いてプッチーニの名作・オペラ「蝶々夫人」が演奏されました。
もちろん着物姿で行ってまいりました。



指揮   ダニエーレ・アジマン
演出   井原広樹
管弦楽  北九州シティオペラ管弦楽団
合唱   北九州シティオペラ合唱団

出演者
蝶々夫人   久保かしづ(ソプラノ)
ピンカートン 森岡謙一(テノール)
シャープレス 蓮井求道(バリトン)
スズキ    日野妙果(メゾソプラノ)


素晴らしい演奏でした。
蝶々さんの日本女性らしい清楚な美しさ、気高さ・・・、あどけなさと又大人の苦しみの両極端を歌い表す力・・。
ピンカートン、役柄としては軽薄なアメリカ軍人ですが、美しい蝶々さんに魅せられその15歳の蝶々さんが自分のものになる喜びを歌い上げる輝かしさと、後悔の念にさいなまれる心を歌い上げる表現力。
シャープレスのその思慮深い人柄を表すような朗々とした声。
控えめで蝶々さんの事をいつも心から考え仕える心優しい、けれども凛としたところのあるスズキ。
 
それぞれの役柄にあった表現で、私たちを楽しませてくださいました。
日本が舞台のプッチーニ作曲のオペラですが、蝶々さんやスズキの所作が美しく、日本での演出ならではの公演だと思いました。
舞台はもう少し華やかに「ザ・オペラ」という感じでも良かったのでは・・・、と言う気もしました。
せっかく久しぶりのオペラ・・・と思って非日常を求めて張り切って出かけたのですから・・・。

それにしても何度観ても、内容は良く分かっていても最後は涙してしまいますね。
蝶々さんがピンカートンの帰りを待って健気に歌う「ある晴れた日に」・・ピンカートンが港まで来ている、もう直ぐ逢えるとスズキと喜びの心を花々をまき散らすことで表し歌う「花の歌」、ピンカートンとアメリカ人の夫人に子供を託して自分の命を絶つ覚悟で歌う「可愛い坊や」・・・。その上に子役の男の子の健気な演技・・・。薄れていく意識の中に聞こえるピンカートンの声・・・「Butterfly~~~  Butterfly~~~」
これが涙なしで見ることができるでしょうか?