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コトバにしなきゃ伝わらないこともある
コトバにしなくても伝わることもある
accosのつらつら日記

新たな軌跡

2011年03月31日 | にほんご


歩んでいるときは見えない

ただひたすら
前だけを見て
息も絶え絶え歩き続ける


そして

ある地点に到達したときに初めて

自分の足跡に気づく





受け持っていた授業が続々と最終日を迎え

本日

ついに
バンガロール大学での最後の授業


来月の帰任までは
期末試験の実施と採点と報告書の作成と引越しの準備に追われるのみ


学生たちや上司の先生のおかげで
得るものは大きかった


つらいこともたくさんあった
悩みに悩んだ日々だった


だけど
それは間違いなく私の糧になったはず


今だからそう思える



足跡がうっすら見える



<Writing & Speechのクラス>


一生懸命努力してスピーチコンテストで優勝と第4位に入賞し
日本へ行くことになった二人

人数が少ないこともあったし
特に会話の力と文章を書く力を育てる授業だったということもあって
彼女たちとはよくいろんな話をしました

新しい挑戦で戸惑うこともあったけど
何より二人が自信と向上心を持つきっかけになったようなので
よかったです

これからも謙虚に学習を続けていってほしいなと思います


<Diploma Course(2年生)>



<Higher Diploma Course(3年生)>


初めは
急増した漢字の量に恐れおののく彼らに
漢字を覚えてもらえる教え方がうまくできなかったり
なかなか話さない彼らに戸惑ってたんだけど
同級生同士で仲良くなるにつれて発言も増えてきて
だんだん積極的に授業に参加してくれるようになったし
私自身も授業のやり方に少しずつ慣れてきました


不満そうだった彼らも
だんだん楽しそうに議論したり
お互いにからかい合ったりして楽しい雰囲気ができてきたように思います

みんな主婦とか社会人だけど
学生時代のような雰囲気で見てて楽しかったです

彼らは特にディスカッションが上手でした

普段から自分の考えを持っているからなのか
どんな議題でもしっかり自分の意見を考えて真剣に議論してたし
お互いの意見もしっかり聞こうという姿勢がありました

宿題をあんまりやってこなかったから語彙力や漢字がなかなか定着しなかったけど
やっぱり話すという点においてはみんな少しずつ自信をつけたみたい

よかった


<Advance Diploma Course(4年生)>

このクラスは私にとって本当に試練でした

授業がうまくいかなくてものすごく落ち込んだりしたけど
自分にやれることを精一杯やるのみだと思えるようになったのも
このクラスのおかげです


長年勉強してきたからなのか
話し方に独特の癖があったり
案外話すことにあまり慣れていない学生も多かったから
会話力を伸ばしたかったんだけど
教科書をこなすだけで時間的にいっぱいいっぱいでした

漢字も多かったしね


このクラスへのささやかな希望は
読解のおもしろさが伝わっていてくれてたらいいなということ

中高の国語の問題の解き方を思い出しながらやってました

うなずいてくれてるなって思えるようになったのは
授業も終わりかけの時期だったけど
少しでも何かの手助けになったらいいなと思う


あと
彼らを見てて
初級の基礎がいかに重要かがわかりました

初級のうちに日本人ネイティブ教師に日本語を使うことを教えてもらっていれば
かなり効果的なんじゃないかなと

ここまであまり日本語を使ってこなかった学生に
日本語を使うことに慣れてもらうっていうのが
ネイティブの私にできることだったんじゃないかなと思います


とにかく
上級クラスの授業運営に関してはたくさんの課題があるけど
精神的にもたくさんのことを学ばせてくれた貴重なクラスでした


ありがとう



<JLPT N2対策クラス>

学生自身のモチベーションが学習には一番大事だと
改めて気づかせてくれたクラスです

このクラスでは
自分で勉強してきたことを授業で確認するという形をとりました

週末だけのクラスだったから
平日にいかに自分で勉強するかが要

通常の大学の授業と違って
この授業は自分の成果が点数としてそのまま反映されるから
勉強した人は点が取れるし
しなかった人は点が取れないし
誰のせいにもできないしという
かなり学生が自分を鍛えられる授業だったと思います


4名の学生のうち2名が合格しました


そのうちの一人は
これまで10回試験を受けてうまくいかなかったんだけど
今回の試験でついに合格


こういうクラスは結果がすべてだから
私ももっともっと精進しなければなりません








何度も書くけど
つらいことも本当にたくさんあった


でも
みんなのおかげで
笑顔で帰れそうです


学生あっての私



本当にみんなみんな
ありがとう





たいぎゃしつこかぁ…

2011年03月30日 | つらつら


お腹の調子がずーーーっと悪かぁ…
1ヶ月くらい続いてるんじゃなかな…


薦められた薬いくつか飲んでみたけど治らんし
二人のお医者さんに見せたけどうーん…て感じだし



最近は好きなもの食べるようにしとる
明らかに消化に悪そうなもんとか
これは辛いやろぉっていうもんは食べんけど
我慢がストレスになってもっと長引きそうだけんね
とりあえず食べたいもんを食べる



明日はアーユルベーダの先生に診てもらおうと思っとる



しかし
この状態に慣れてきてる自分もマズいなと思う…
コツを掴んできたというか何と言うか…



想像力の信憑性

2011年03月29日 | こころ

こんなエピソードがあります


クラシックに詳しい人と一緒に
タイトルも何も知らない曲を聴いていた時のこと


「この曲には真っ青な大空と風と広大な草原が広がってる感じがする」


と私が言うと
その人は少し驚いたように


「へぇ…この曲は山の表情を表現した組曲なんだよ」


と教えてくれました



音楽や言葉を聴いて情景を思い浮かべる
人物が写っている写真を見てその人の気持ちや人生を汲み取る
物に人の感情をあてはめて擬人化する


こういうことが好きです



大学時代
幽霊写真部員だった頃
恋人同士や夫婦や家族の後姿を撮るのが好きでした


後姿は
その人たちが意識していない自然な部分が出るんじゃないかと思ってたから


公園のベンチに座っている老夫婦
つかず離れずの距離で手をつないで歩く高校生のカップル
お母さんの洋服の裾を掴みながらてくてくついて行く幼い子ども


そういう暖かい春の木漏れ日のような情景が好きです



それから
物にも生活や気持ちがあるんじゃないかなと思ってます


たとえば

以前ブログでも紹介した脱水の時に一回転するうちの洗濯機が
「自動だからって任せっきりにするなよ!」って怒ってたり

何百年もずっと同じ場所に佇む草ボーボーのお寺が
「何百年もここにおるんじゃぞ」って自慢げだったり

電気屋さんに陳列されたデザインの新製品のテレビとか
「俺たち超イケてねぇ!?」って調子に乗ってたり


そういうことを考えていると微笑ましくなります



最近は将来の自分の生活を想像しています

どこでどんな仕事に就いて
周りにはどんな人たちがいて
どんな部屋に住んで
どんな毎日を送っているのか


よし
これでいこう!と思えるような生活はまだ見えてません

しっくりくるような生活が想像できれば
それをきっかけに新たな生活を始めてみようと思っています


想像力は必要不可欠です






うすピンク色とか藤色とか

2011年03月16日 | インド




ふと顔を上げたら
こんな木が佇んでいた


桜かなぁ…


インドに桜あるんかなぁ…


時々
瑞々しく咲く花も見かけるけど
今まで見た花の色はたいていビビットな色

ショッキングピンクとか
オレンジとか


やっぱり
暑い国は色鮮やかなイメージだよね



でも
うすピンクは初めて見たなぁ



それに
バスの車窓からボーっと外を眺めていたら
遠くの方に藤色の花を発見


身を乗り出して目で追っちゃうくらいびっくりした



もしかしたら
私が知らないだけで
こういう色の花を咲かせる木が結構あるのかもしれんけどね



気温30度に映える淡い色を見て
なんだか不思議な気持ちになりました




いつもそこにいるくせに

2011年03月14日 | こころ






「おまえだけ特別扱いなんてしてやらないぞ」



光が意地悪なこと言うもんだから




「そんなの別に望んでないもん」



白々しく答えてみる





「おれは何もかもわかってんだからな」



偉そうに言うもんだから




「うそつき」



少しだけ拗ねてみる





「でも」


「この瞬間あなたのその光は優しくて温かくて美しいと思うよ」



素直に言ってあげたら



「早く仕事行って来い」



しらんぷりされた




それでも
この瞬間の光は美しかった


すごく

美しかったんだ








パブロフの犬

2011年03月10日 | ごはん

とはまったく関係ないんだけど
お腹が空くのに好きなものが食べられない!!!


インペリアルのグリルドチキン食べたい!!!
イドゥリーワダとサンバル食べたい!!!
ミールス食べたい!!!


しかし
私のこんなハチキレンバカリの欲求を
胃腸さんたちはシレッと無視して
未だ駄々をこねているのです…



早くよくなれぇ…
正常な働き帰ってこぉい…



ということで
今夜の晩御飯は

細かく刻んだりんごとヨーグルト(蜂蜜も)
マリービスケット
ポカリ
お茶


まぁ…
おいしかったからいっか…



早くよくなれぇ…
正常な働き帰ってこぉい…




JAPAN HABBA 2011

2011年03月09日 | にほんご

JAPAN HABBAが終わって
あっという間に3週間も経ってしまいました…


今回のテーマは『花』ということで
みんなで折り紙でたくさん花を作って会場を飾りました


インドの方でいけばなを教えていらっしゃる方が
入り口を豪華に飾ってくださいました


他にもゆかたの着付けや茶道を体験できたり


書道を体験できたり


という盛りだくさんの内容でした


学生たちと一緒に
3ヶ月みっちり練習してきた『Vande Mataram』


最高の出来でした…
本当に感動…

他にも
一緒に花笠音頭を踊ったり


合唱したり


15年ぶりくらいに
ピアノで伴奏しちゃったりしました



練習場所がなくて
建設中の校舎の中で練習したこともありました




ダンスの先生が運営しているスタジオでの練習









練習中に撮った素敵な集合写真



その他の写真はこちら↓
JAPAN HABBA 2011




みんなありがとう



やっぱりノックアウト

2011年03月08日 | インド


先週末
日本語スピーチコンテスト全インド大会のため
ニューデリーに行ってきました


バンガロールから4名の学生が出場し
何と4名全員が入賞し
一度日本へ行ったことのある一人を除いて
全員が日本へ行けることになりました


素晴らしい快挙です


特に
私が担当しているスピーチの授業を取っていた学生二人が
ジュニア部門で優勝と審査員特別賞を受賞し
最高に嬉しかったです


「私のおかげ」なんて恩着せがましいことを言うつもりはないけど
担当している学生が入賞するのってやっぱり嬉しいもんですね…





任期をあと一ヶ月強残したところで


「あぁ…いい思い出ができたなぁ…有終の美だね」


と思っていたところ
昨日の深夜からまたまた高熱とお腹グルグルに見舞われてしまいました


“美”ではなくなってしまいましたね…


本格的に体がボロボロになってしまっているようです


これ以上ひどくならないように
現状維持するのが精一杯


帰国したら
しっかり休養と栄養をとろうっと




あたたかいコトバと疾走感溢れるミュージックと甘いミルクコーヒーと

2011年03月03日 | こころ
友達が言ってくれた
「それでいいだよ」


東京事変の『絶体絶命』


砂糖とミルクたっぷりのコーヒー



救われた
救ってくれた







この一週間つらかったなぁ…
でも元気になりました




疲れたら休む
ちょっと元気になったらまた歩き出す


それの繰り返し



今回もインプットと休息のおかげで
また歩き出す元気をもらいました






私のテンポは♩=30ぐらい

かなりのんびりしたものです


周りのテンポには到底ついていけないけど
それでもいいんだ


私のテンポで
見えるもの
聞こえるもの
感じられるものがたくさんあるから


自分のテンポで生きるのも
周りに合わせてみるのも
どちらもつらいけど
私のテンポは私が見てる世界のテンポでもある

それを歪めたくない


そして
ただ
同じテンポで歩いている同志が
一人でもいてくれればそれでいい


テンポが違ってても
「相変わらずのんびりしてんなぁ」
と温かく呆れてくれる人が一人でもいてくれれば
それでいいんだ


あぁ…
私はこうやって生きていくんだ