20年以上前に突如登場したソルダーレスケーブル。ソルダーレスという馴染みがない言葉に戸惑ったのを覚えていますが今では完全なスタンダードに。切り売りが出来たり数種類の専用プラグでマイナスドライバー一つで製作できるなど強烈なインパクトはありました。古いタイプのギタリストは驚くほど細かったりハンダしないことを受け入れられず遠くから見ていた状態でしたが。しかし、サウンドはアタックの反応が早くゲインが上がったような印象は一瞬で病みつきに。
そんなジョージエルスが最近輸入代理店での取り扱い中止というニュースが蔓延しています。ここ数年、ハイエンドケーブルやペダルボード内の配線を想定したソルダーレスプラグが多数リリースされていて影が薄くなっていた雰囲気がありましたがなんたって元祖。コンプ感が無くフラットでダイレクトのところが豊富なゲインがあるような錯覚を誘導します。実は大変ナチュラルなことが数年使って再認識できました。素晴らしいケーブルやプラグは他にもたくさんありますがコンプ感が強かったりトーンに着色されているようなものや、ルックスはハイエンドですが音は普通だったりとこればかりは使ってみないとわかりません。また、通常のギターからアンプでの使用がベストだったりペダルボード内でのパッチで力を発揮するものもあったりで複雑。最近のジョージエルスの販売スタイルはパッチケーブルに焦点を絞っているような感じもありますが在庫がなくなり次第終了なんていうのもあって寂しい限りです。
さてこのジョージエルスの売りの一つでもあるブラス削りだしプラグは重厚な音のイメージがありますがいたってフラット。定番のメンテナンスフリーのニッケルのほうがトレブルの伝達性は優れています。このブラス削りだしプラグは使用していると酸化してきて真鍮のいい雰囲気が出てビンテージテイストに仕上がってきますがこれが接触不良を起こしガサガサとノイズの原因になります。常に使用した後のカラ拭きやコンパウンドでの磨きが必要です。(写真のきれいに光っているのはメンテ後)このひと手間が愛着を生むのかもしれませんね。しかし、ネジ留めだけの為、扱いは丁寧にしないと事故に発生する場合があるので激しいステージングをしない大人のギタリスト向きでしょう。激しいロックはスタンダードなベルデン&スイッチクラフトと相場は決まっています。
先日、ライブで使用しましたが裏切らないトーンには脱帽です。ストラトキャスターにはやはりいいですね。アクションの無い大人バンドなもので。