2週間ほど前、出先に家人から電話が入り「ミシンを使おうとしたらミシンが火を吹いた。」
との連絡が入った。
詳しく聞くと、「最初は問題なく動いたが、糸をかけ直してスタートさせたら本体から火花が出た。」
という。 幸い発火することなく大事には至らなかったようでほっとした。
帰宅してカバーを開け調べてみると、果たして電源部のコンデンサーが焼けてバーストしていた。
何しろ40年以上も前の年代物のミシンなのでコンデンサーの絶縁が落ち、絶縁破壊した
のだろう。
容量0.22μF 250Vとある。
MPはメタライズドペーパーの意味のようだ。普通に考えても絶縁が悪そう。
家人はもうミシンは使わないので捨てるという。だがコンデンサーさえ手に入れば
直せるはず。しかもこんなコンデンサーなんて数百円のはず。
壊れたものを見ると性格的にどうしても直したくなるのだ。捨てるには早すぎる。
待て!待て!である。
しかしメーカー代理店に在庫を問い合わせたところ、部品の供給期間を過ぎているので
手配できないという。汎用品のコンデンサーのはずだからと言ってみたが「糠に釘」
「暖簾に腕押し」で埒がいかない。
またネット通販で調べてみるとAC250Vなんて高圧のコンデンサーはなかなか見つから
ない。
そうこうするうちに2週間が過ぎた。
…………
…………
そして先日、廃棄した電子機器から抜き取っていたボードをたまたま見ていたところ
なんとそのなかに0.22μFのコンデンサーが見つかった。しかも耐圧250Vとある。
ECQ-EW。調べてみると金属皮膜ポリエステル/ポリプロ皮膜とある。
元のペーパーコンデンサーより性能はよさそう。使えそうだ。
基盤から取ったので残念ながら足(端子)が短い。そこで電源コードを切って足を延長した。
修理が終わって試運転。一度火を吹いたミシンなので最初は怖かったが、恐る恐る動かし
てみると無事動きだした。
捨てるミシンがまた使えるようになった。中を開けたついでに回転部分にミシンオイルを
注油しておいた。
使うあてのない電子機器の基盤だったのだがやはり捨てずにとって置くものだ。
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