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これからどうなる固定電話

2006-04-20 00:00:00 | 情報セキュリティ
 読者の中には、NTTのひかり電話サービスを導入されている方がいるかもしれません。これは、従来の電話に変わるものでこれを導入すれば、電話回線が完全に光ファイバー化されるのに加えてインターネット接続のサービスも同時に受けられるということで、非常に設備としてはすっきりとして、料金の上でも得になることが多いようです。

 ひかり電話は、いわゆるIP電話の050で始まる番号ではなく、通常の形式の電話番号を付与されるので、外見上は普通の電話と変わらなくなります。また、このひかり電話の形式がNTTが推進してきたFTTH(Fiber To The Home)の最終形といえるのではないでしょうか。

 しかし、この数ヶ月の間にNTT西日本でひかり電話が不通になる事故が2度ほど起きていることを報道で知りました。信頼性の面からいえば、従来の電話の方がはるかに高いわけで今後ひかり電話普及にあたって従来の固定電話と同等の信頼性が得られるかどうかが、大きなポイントとなります。

 従来のメタル回線による固定電話は歴史の積み重ねもありますが、停電時でも使用できるという大変頼もしい存在です。仕組みがシンプルと言うこともありますが、電話交換網で使用されている機器には二重、三重のバックアップ体制がとられていると思われるほど、電話設備には信頼性があります。歴史が長い分、社会的インフラとしての使命感というものを感じます。しかし、現在ではそれが逆に重荷になって高コストの設備と見なされ始めており、IP網というもっとシンプルでかつ安い機器で構築できるインフラにとってかわられようとしています。

 とはいえ、セキュリティ対策を考えると従来の固定電話を完全になくしてしまうことは、現時点では相当勇気が必要なことのように思われます。通常、自然に電話回線が切れてしまうという事故は滅多にあるものではない(電話線の老朽化を除いては)ので、固定電話が使用できないという局面は他のメディアに比べれば格段に少ないはずです。

 わが家でも光ファイバーによるインターネット接続の付属サービスのIP電話を利用していますが、NTTの固定電話は解約していません。万が一を場合を考えるとやはり心強い存在ですし、IP電話からかけられない電話番号があるからです。

 以上のような状況を考えてみると、ゆるやかな流れで従来の固定電話は減少し、FTTHによる電話網の整備が進んでいくことは、セキュリティ上の不安が残るとはいえ、間違いのないことでしょう。

 それがいつになるかはわかりませんが、非常時の電話使用についての不安が解消されれば徐々に普及が進むものと思われます。

 ADSLは光ファイバー化までのつなぎ技術と言われてきましたが、これだけ加入者がいる以上、一気にメタル回線を廃止して光ファイバーのサービスに乗り換えるということも現時的ではないので、このあたりの選手交代の状況について見守っていきたいと思います。

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