ちょっと位置取りが悪いので少し動いてもらおうと、そーっと手を出すのだが逃げ足が速い。
両手で包むようにして手を出すとあとわずかなところで、ピョンと跳ねて下草の中に隠れてしまう。
少し大きくなると、あまり機敏に逃げ惑うことないのだが、オタマジャクシから変態したばかりの奴は逃げ足が速い。
もちろん、自分が毒をまとっていることを理解しているかどうかはわからない。
先ずは逃げろ。そんなふうにDNAにかき込まれているに違いない。
糸を引くように降る雨の中、生まれてすぐのアマガエルとの睨めっこが続く。